第61話
暫くして落ち着いたオリビアさん。
何故かエレンがオリビアさんを介抱している。本当に大丈夫なのだろうか。
「私も解呪してもらったからわかる。」
「エッフェン様・・・・」
何か取られた感じがする。
「ヘリット様も落ち着いたようですね。ではギルドマスターへ帰還報告をしましょう。」
そうだった!気を失ったりオリビアさんの解呪があったり、本来の目的を失念していた!
ステファニーさんに促され、奥の部屋に向かったが・・・・エレン、そしてオリビアさんも付いてくるようだが・・・・オリビアさんも関係者だったのか?
「生きて帰って来てくれてっよかった。先ずは任務の遂行ご苦労だった。そしてもうすぐボプ達が戻ってくると思われる。報告もそうだが、その対策が先だ。」
そうだった。俺達が100層を突破し、転移陣で戻ってこれたように、あの武具があればボプさんだったら一人で突破できそうだもんな。
・・・・
・・・
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俺とエレンは、100層のボス部屋前で起こった出来事を報告した。
特にエレンは武具を床に置いた時の状況、俺もカバンを床に置いた時の状況を念入りに伝えた。
絶対にそんな事はしないはずなのに、さも当然のごとくしてしまった事を。
「成程・・・・精神へ介入するというのが、想定より酷いな。それでは自身が誘導されている事に気が付かないまま手遅れになってしまう可能性が高い。だが一体どうやって?頭に干渉しているのか、魔素を介しているのか、はたまた魔眼と言われている目の力なのか、それでは分からんな。一応ボプ達が戻ったら対応する奴には精神への防御の魔道具を装着してもらうつもりだ。」
じいちゃんに伝えてもらう様、お願いしておいたのは正解だ。
「で、俺達はどう行動すべきですか?」
「・・・・ヘリット君、先ずは・・・・綺麗にしたまえ。」
・・・・は?ダンジョンでは毎日シャワーを浴びていたから汗臭くは・・・・
「受付嬢達が一体何に驚いていたか分かるかね?」
「俺の存在?」
「血まみれじゃないか、服が。」
そうだった。俺は100層のボス部屋に放り込まれ、その時鼻血が出たり擦り切れたりで出血していたっけ。でも大半はエレンの血だな。
俺達は一度屋敷へ戻る事になった・・・・一度も寝泊まりた事ないけれどな。
・・・・
・・・
・・
・
「おかえりなさいませヘリット様。」
背が高いー!それにやっぱり綺麗な女性だ。
門の反対側にはもう一人・・・・デカい?
背は低いめだがアクアさんより凄いのではなかろうか・・・・何がとは言わないが。
「さあさあ着替え着替え!サクッとやっちゃいましょう!」
うわ!まだ建物に入っていないにもかかわらず、このお姉さん俺を脱がしにかかったよ!
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