第2話

 


 こんな序盤で詰むわけにはいかないので、俺は迷うことなく一回目のヘルプを使った。


 結果として出てきた最適解は『落ちてくる天使を打ち返す』というもので、俺は自宅にあったフライパンを使って、落下してくる変態天使を天界へと打ち返してやった。帰れてよかったね。

 ここまでで分かった事だが、どうやら爆死して残機を失った場合、その原因となったイベントが発生する前の時間まで遡るらしい。

 このゲームの仕様を理解しつつ、その後無事学園に到着した俺だったが、そこには次なる試練が待ち構えていた。 


「キミはボクとエッチしたくな~る……その淫乱極太チ〇ポでボクを滅茶苦茶にブチ犯したくな~る……」


 椅子に縛り付けられた俺の前では、白衣を着たロリっ娘が紐に括りつけた五円玉を振っている。

 これはおそらく催眠術。

 目の前で振り子を持っている女は、俺を性奴隷にしようとしているのだ。

 許せん。あの天使といいこのロリっ娘といい、相手に同意を取るという考えが浮かばないのだろうか。


「やめるんだロリっ娘!」

「ろっ、ロリじゃないですけど!?」

「どう見てもロリだろうが!

 ここは小学生が入っていい学園じゃないぞ!」

「小学生じゃないし! ぼくはキミより上の学年だよ!

 言うなれば合法ロリだよ!」


 この嘘つきめ、強情な……。

 確かに「二十歳なんですけど」とか平気で言う小学生は見た事があるけど、まさかそれに似た事をする小学生に出くわすとは思わなんだ。

 なんにしてもヤバイ。

 残機の事もあるけど、なにより相手がまずい。

 さっきの天使は同年代くらいでおっぱいも大きかったが、目の前のこいつはどう見ても小学校高学年。

 甘く見ても中学一年くらいだ。

 そんな歳の女の子相手にセックスなんて──


「チックショウ離しやがれぇ!

 もし本当にセックスしたらお前は耐えられない!

 俺の高校生にしては割と大きめなイチモツを、小学生のお前が受け止めきれるわけがないんだ!

 死ぬぞ!! 最初で最後のえっちになるぞ!!」

「だから年上なんだってば!

 ……ていうか、そんなの心配無用だし」


 椅子に縛られている俺の膝上に跨る自称合法ロリ。

 な、何をする気だ……!?


「ボク、いろんなおもちゃを使って慣らしてるもん。

 きみのでっかい〇ンポだって平気さ」

「そういう問題じゃないでしょ……。

 ていうか俺の気持ちも考慮してくださいよ。

 俺はセックスなんてしたくないんだ」


 ズボンの中央を触ってきやがるロリ先輩。


「そんなこと言って……ここ、大きくなってるよ?」

「アンタが触るからでしょうが! 生理現象だよ!

 先輩なら後輩のドスケベしたくない気持ちも汲み取ってください……!」

「……そっか。きみはえっちがしたくないんだね?」


 何度もそう言っているだろうに。

 というか俺の話、一応はちゃんと聞いてたのか。

 もしかすれば説得も可能か……?


「でも、問題ないよ」


 ん?


「ほら、この五円玉を見てくれ。ゆーらゆーら……」

「なにっ、を……!」

「きみが今からするのは、ドスケベセックスじゃない。

 ボクによる逆レイプでもない……」


 頭がクラクラする。

 こ、これは一体──!?


「ちっちゃい先輩オナホを使ったオナニーだっ♡

 合法ロリオナホで自分勝手に射精するだけ♡

 ただの自慰だからセックスじゃない……っ♡♡」


 何を馬鹿なこと言ってるんだ?

 そんな催眠を掛けようとしたところで俺には効かないし今すぐオナニーするだけだ。

 おっ、丁度いいところにオナホが。

 セックスしないよう、今のうちにオナニーで性欲を発散しとくか!


「ふふっ。いっぱい使ってね……っ♡」


 何を笑ってるんですか先輩。

 俺は今からオナニーするんですから、邪魔だけはしないでくださいね。

 さーて、じゃあオナニー開始っ! …………あれっ?



========


お読みいただきありがとうございます。

タグにあるTS要素はもう少し後になります。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る