斉藤 杏奈視点 終
地獄の日々が始まった…
「ラスト一回!!」
「んーーっ」
「あと300メートル!!」
「はあーはあ…はあ…」
「朝、晩は忘れずに…歯磨きと一緒で習慣にしろ」
「めんどくさい……」
「絶対これ以上カロリーとるなよ…」
「うう………空腹で寝れない…」
毎日、毎日地獄の日々前の私なら絶対耐えられない…けど…
「よし!今日もよく頑張った!!凄いぞ!お疲れ様!」
先輩が褒めてくれるのが嬉しくてどんなに辛くても頑張れる
「ほんと杏奈可愛くなった!」
また褒めてくれた…嬉しい…
この三ヶ月で私はかなり変わった、90キロあった体重が今では70キロ弱…身体がかなり変わって脂肪が減り女性らしい身体付きになった……そしてなにより顔……肌が荒れまくっていたのに先輩から渡された海外のニキビ用のクリームやスキンケア用品、そして食事内容の見直しによってかなり改善した……
「でもさらに追い込みかけるからね」
「脂肪の量が多ければ体重減りやすいけど脂肪の量が少なくなればなるほど体重も減りにくくなるから、これからは今までよりハードに追い込むからね」
「せっ…先輩!チートデーってゆーのがあるらしいですよ!これやってみた方が…」
「ヘビーな重量でハードな追い込みをするトレーニーならまだしもダイエット目的の素人がチートデーなんてぬりー事いってんじゃねえ!!いくぞ!!」
「やだーーっ」
さらなる地獄が始まった……
ーーー
「いやーここまで変わるとは…」
先輩は嬉しそうに私を見ている…
私も驚いている…オークと言われるぐらい醜かった私がこんなに変わるなんて……身体のパーツ毎にギャップ差があり海外のフィットネスモデルみたいに綺麗で顔は顔の脂肪が取れ輪郭やその他のパーツがはっきり浮き出てきて、自然と自分に自信が着いた
今までいじめてきた奴や何があっても知らぬ存ぜぬだった同級生が最近はやたらと話しかけてくる……今までごめん あいつがやれって言ったから 助けれなくてごめん あいつらが怖くてとか……ほんとっうざい!
中には告白してきた奴もいる……気持ち悪すぎて走ってトイレまで行って吐いてしまった事もある… 私は先輩だけの物なのに…
「先輩…私がこんなに綺麗に…こんなにも自分の人生に希望が持てたのは貴方のおかげです…私!先輩のためなら何でもやります!」
「言い過ぎだよー照れる……実は…杏奈にして欲しい事があるんだ」
「はい!なんでも言ってください!!何をやるんですか!?」
先輩は笑顔で……
「美人局」
ーーー
「テメェひなに何をしたんだ?ああ?」
先輩がおじさんの胸ぐらを掴み凄んでいる
「違う!僕は何もしてない!!」
「じゃあこの写真はなんだよ!!」
先輩が携帯からラブホの入り口に立っているおじさんと私の写真を見せた
「本当に何もしていないんだ!迷っていた所を助けようととしたらこの子が急にここに止まって……」
「ひな!LIN◯みせろ!!」
先輩に携帯を渡す
「テメェ!援交しようとしてたな!!」
「ひい!」
先輩がおじさんの携帯やバックを取り上げる
「へえーーいいとこで働いてんじゃん……なっ!」
先輩が取り上げた携帯の中身を見て怒りの声を上げる
「お前……嫁も子供も居んじゃねえか!このクズ野郎!嫁と子供を裏切り判断能力が乏しい未成年の子を食いものしようとしたのか!!」
「許せない!嫁さんに報告した後警察にも通報する!!」
と言うとおじさんは慌てた表情で…
「待ってくれ!!それだけは!!こ…ここに20万ある!これで……」
「ふざけんじゃねえ!!金で解決しようとすんな!クズ野郎!!さっさとテメェの家行くぞ!」
「わっ…わかった!倍だそう!40万でどうだ!」
おじさんがそう発言すると…先輩はニヤリと笑った……
ーーー
「先輩…こんな事駄目ですよ……」
「あ?いやあのおっさんは未成年淫行をしようとしたクズだぞ…社会貢献だよしゃかいこーけん」
「でも……」
「杏奈が嫌って言うならいいよ…他の人にやらせるから」
え…ヤダヤダ!先輩と離れるのヤダ…先輩が他の人を褒める所なんて見たくない!
「ごめんなさい!私やります!先輩のためならなんでも!」
「そっかー嬉しい…杏奈はほんとにいい子…カワイイ…カワイイ」
「先輩好き…好き好き…」
それから先輩の言う事をなんでも聞いた…高校時代は美人局 卒業してからはパパ活…稼いだお金はほぼ全部先輩にあげた…先輩が褒めてくれるから……
先輩が言う事なら犯罪でもなんでもやります……
だからずっと私を褒めて下さいね
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