都合のいい女達

東堂 光視点

私は東堂　光　バスケが好きな高校生だ、私はバスケ以外興味がなかった…あの日までは……

四年前他の部が体育館を利用するからとバスケの練習が中止になった、他の皆は喜んでいたが私は違った…もっとシュートが上手くなりたい…もっとドリブルが上手くなりたいと思っていた私は居ても立っても居られず公園にあるコートに向かった　

コートに着くと先客がいた…身長は180半ばくらいでノースリーブシャツを着た男の人だった…顔はかなり整っていて男らしさを感じるイケメンだった、シャツの上からでもわかるくらい胸筋が盛り上がっていて肩から腕の筋肉はバトル漫画でしか見た事ないくらい筋肉一つ一つの部位がしっかり浮き出ていた…両耳には小さめのフープピアスが付いていて左腕の前腕から指にかけてタトゥーがガッツリ入っている…正直かなり怖そうな見た目だ　

でも私はあまり気にしなかった…何故かというと彼のプレーに身惚れていたからだ　

ノースリーブの男の人のプレーは部活しかしてこなかった私には全て新鮮だった…彼のプレーは完全にストリートバスケで部活でやったら間違えなく怒られる…そんなプレーだった、でも初めて見る生のストリートムーブに私は夢中だった　

そして彼の休憩中に声をかけた、この男の人は飛内　関路さんという方で話てみたら見た目と違って優しい口調でかなり話やすかった、関路さんも昔かなりバスケをやっていたらしく色々技を教えてもらった　

それからというものの関路さんと一緒にバスケをやったり色んな場所に行ったり、学校の男子にはない大人の魅力に私はハマっていた

ーーー　

「好きです！僕と付き合って下さい！」　

「ごめんなさい」

またか…今週でもう6人目…正直かなりうざい、高校生になってから告白のペースが上がりすぎている…

「よっ　また告白されたのか？」　

「…うん」

この男の子は山岡　康太　（やまおか　こうた）私の幼馴染、幼稚園　小学校　中学校　高校ずっと一緒だった…康太からもいままで2回告白されておりどちらも断っている　

「相変わらずモテるな　羨ましいぜ」

「そうかな？もう告白されすぎて疲れちゃった」　

「贅沢な悩みだな　じゃあさ俺と付き合うフリしてみる？」　

「は？どういう意味？」　

「光に彼氏がいるってわかればさ、告白されなくなると思ってよ」

「いや、ないない　フリでも無理」　

「そっ…そっか」　

康太はかなり落ち込んだ様子だった　

「あっ！ごめん　言いすぎた…お詫びにス◯バ奢るから機嫌直して」　

その言葉を聞いた康太はみるみる元気になって　

「まじ！絶対だからな！他の奴とか連れてくんなよ！」　

そう言うと康太は笑顔で教室に帰って行った　

彼氏か…正直全く興味がない…私はバスケと関路さんとのデートしか興味が湧かない、関路さん…あの人と出会ってからもう二年　週に一回しか会えないのが辛い…本当は毎日一緒に居たいのに…

………そっか……これが好きって気持ちなんだ…関路さんと付き合いたいずっと一緒居たい…告白しようかな……でも関路さんは私の事を女として見てない、告白してもどうせ……

ーーー　

「光！今日は楽しかったぜ！また行こうな！」　

「…うん」　

心がずっとモヤモヤしている…大好きなスタ◯の味をあまり感じない…そんな事を思っていると遠くに一際目立つ男女がいた　

女性の方は凄い美人だった…肌は真っ白で無表情、クール系美人で髪型は白髪のショートカットで身長は私と同じくらい、スタイルも完璧で同性の私から見てもとても魅力的だ、服もアクセサリーもブランドをあまり知らない私でも高いってわかるくらいだった、そしてその隣に居るのは…私の初恋の人だった