星の夢を見た

『工場』

静かな音と共に紡がれていく

その歪な形はランダムに落ちていく

たまに目が合ってすぐに逸らして

また静かな音を聞く

あれはなんですか

あれは裁断機

正式名称はあなたが決めるべき

鉄板の上を歩くような恐ろしさ

今まで積み重ねた知識による恐怖

靴を履かせて

足を折るならいくつにするか

腕を折るならいくつにしたい

なんでもあなたの自由ですよ

非対称にも出来るんですよ

なんにでもなれます

完璧なんてないんですから

納得出来る形に出来るんですよ

精神の求める形が最善なんです

愛せる形を組み立てて

愛しい形を思い浮かべて

なんなんですか

私達は既製品

あなたは特別を求めることが出来る

だって不満があるのは苦しいことで

不満の持ち方を忘れてしまうのは悲しいことで

これから組み立てていく未来に対する希望

飾り立てて

何時まで行きますか？

何処まで生きますか？

メリットならこちらに並べて

溜息なんかつかせませんよ

デメリットよりも夢を見ましょう

どんな貴方でも最善ですよ

求められているんです

誰かのまま生きられるあなたなんです

にっこり微笑んで？

見えているのはあなたの素晴らしさ

私達が求めた愛しい形の素晴らしさ