『おやすみ』

春の夜に

暖かくぐらりとしなる貴方は猫

霧のせい

君の愛

沈む毛玉は野に溶ける

寝むるまま

その儚さに落とす雪


触れる形でポストに入れた

艶やかな毛皮

サンクチュアリ

鳥が貴方を送る

出逢うことがあるみたい

おやすみなさい

世が明けるまで

待っています

気ままなままで


目の前の同調

過包装の心臓

あなたには軽すぎる愛着

私は蚊帳の外

はじめまして、どうぞよろしく

何度もあればいいのに

逆立ちできたら変われますか?

いつまでも待っています

あなたが見える限り

あなたを知れる限り


湿った風が

あなたと草原を

揺らしています

軽い壁越え

ゆがんだ光

嘲笑う

ぷかり

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