第3話 発覚2

「シャトル。話がある。これからのお前に関わってくる話だ」

そう父さんに言われ……5分経った。溜めないでさっさと行ってくださいよ。寝る時間が少なくなるじゃないですか。

「父さん。迷わないで、さっさと言ってあげてください。シャトルが困ってますよ」

ここで救世主、母さんが出てきました!私の言いたいこと言ってくれて、ありがとうございます!

「いや、でも……シャトルにさっさと言ったら、深く考えずすぐ寝そうだし……」

「それは……まぁ……」

母さ〜ん!肯定しないでくださいよ〜!あぁ〜!もう、焦れったい!!

「さっさと、言って、ください〜!!」

「わ、分かった!えっと、ヴェール家は全員前世の記憶を持っていて、この世界を攻略しています!以上!」

「それだけ!?じゃあもう行くよ!」

早く寝たいって……いう……のに……?

「あの〜。もう一度言ってもらっても……?」

「シャトルでも反応してくれるんだ。」

でも、って何ですか!でもって!そんなのどうだっていいから、早く詳細をください!

「さっきも言ったけど、ヴェール家は全員前世の記憶を持っています。なぜなら、全員転生者だからです。そしてもう一つ、この世界を攻略しているのは、前世でカージナル王国のゲームをプレイしていたから。だから、この世界のことは大体把握している。以上」

なるほど……なのか?大体わかったけど、

「ヴェール家全員ってことは、一族全員ってことでしょ?ヴェール家は確か……100年以上前からあった気がするんだけど。ゲームはそんなに前からなかったよね?一番最初の人は前世の記憶はあっても、攻略はできないんじゃ……」

「よく気が付いたね。この世界では100年以上の歴史があっても、全員ゲームがある時代から来ているから、ちゃんと攻略しているよ。簡単に言えば、転生×タイムスリップだね」

そういうことか!なるほどなるほど。

「あ、そうだ。言い忘れてたけど、ヴェール家は代々悪役を演じる伝統があるから、これから悪役になるためのレッスンを始めます」

え……?あ、悪役?こんなに純粋な私が悪役?できるわけない‼

「純粋なのか……?」

「うるさい!」

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