人生、その一部分

だらく@らくだ

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巣から堕ち 一生を終えし雛を

食い散らかす猫も死んだ


ギター握らない数日間に

風呂場で倒れし級友も死んだ


葉巻嫌う人生である故に知らぬ街は

時々霧となりて夢を汚す


車窓には時たま値切られて反論も

出来ぬ様なキャンパスあり


三輪車ある家に怖いぐらい

高い高いベランダに柵


形だけのペガサスが蔦に隠れている

多分今夜は晴れ


炸裂の爆弾が通り過ぎた様に頭の中で

ラマヌジャンが喋り出す


知らない街の知らない内科の看板と

知らない子供 泣いてる


一億年前のニュースより昨夜の冷凍

パスタが私を呼んでいるのさ


辞書という年中無休の深海に潜っては

いるけど おひさまがこいしい


見届けてくれ二百円にも満たぬ

茶の身体巡る巡る様を


殺されるほどの恨みも無い人生
寄りによって夜 振るは雨


僕の穴を広げているのはなに
例えば 風 例えば光 例えばぼく自身


生ジョッキ缶にじっと向き合い
ね 人生と冷房は冷たい ふふ


はなしなんてないけれど
キミはどう? 空 酸素 口内細菌


一千万の価値どうですか心臓
うん いいへんじでえらい


今ここで呼吸止めれば∞の価値な命
どうですか って冗談だよ


連ねど連ねど液体にかなれぬ雨粒よ
時にファシズム抱け


あの日見た あなたなら二人入るかも
まっしろ 自動販売機 しかく


恒星にまだねむいっていいわけする朝も
恋の一つとして生きていく

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