第420話 ドレイク集団、再び2
「エック、そんなに先に行かないの!」
「えー、俺たちは自由に魔物を相手すれば良いって約束だったじゃないか」
「そうだけど、護衛をしないまでもある程度は皆さんの近くにいないと」
「わかったよ。でも、こいつらはつまらないんだよな。昨夜の吸血鬼とかなら良かったのに」
隕鉄でできた穂先の“流星槍”を操る“流星”という二つ名の金級冒険者エックハルト。戦馬(バトルホース)にまたがりその実力をいかんなく発揮して、ウィドマンシュテッテン模様の穂先を地龍(ドレイク)に突き刺して倒していく。
しかし単独で突出しがちであり、そのことに釘を刺しているシグラン。彼女も戦馬に乗りながら精霊魔法を使ってドレイクの相手をしているが、こちらは銀級冒険者でありエックハルトほど簡単には倒せず、どちらかというとエックハルトが好き勝手に倒した死体を魔法の収納袋にしまっていく役割を果たしている。
一方、他の冒険者たちは予定通り数人が1体のドレイクにあたるように、ドレイクの集団の端の方から順番に対応しており、ブレスを吐かれたり尻尾を振り回されたりするのに対処するためにも横に広がっている。
魔術師団員たちは元々前線に向くわけではないので、冒険者たちが接近戦をしているドレイクより少し奥にいるドレイクに対して遠隔攻撃を行っている。こちらも数人で1体にあたり確実に死体を増やしていっている。
ユリアンネやシミリートたちは、その全体の縮小版のような感じである。味方に隙間ができかけたところに戦馬の脚力を使って入っていきドレイクに槍を突き刺すシミリート。そしてその補助として魔法を発動するユリアンネ。
ジーモント、ヨルク、カミラは1体のドレイクと接近戦を行うが、ドロテアが≪水球≫で注意をそらさせたりゾフィが隙間を狙って矢を射ったりしている。
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