第419話 ドレイク集団、再び
夜襲の後は、朝食も含めて何事もなく過ごせた仲間たち。
一度だけ上位ハイオークの集団と戦闘にはなったが、大怪我もなくさらに斜面を登ってきた。
「さぁ峠だな。ここからは地龍(ドレイク)の集団だ」
小休憩の合間で、シミリートが仲間たちに気合を入れるように声をかけている。
「山脈を越えて東側に行くだけならば、ドレイクを倒さずとも馬の脚力を活かして駆け抜けていく案もありえます。ただ、それでは冒険者の皆さんが西側に帰ることが難しくなりますし、そもそも同様のことをやろうとしたと思われる騎士団が前回に失敗しています」
「はい。その通りですので冒険者の皆さんにはドレイクを順番に倒していく方法をお願いしています」
中隊長フェルバーから念押しされたときに、ニキアスには報告済みの内容を改めて答えるシミリート。
冒険者たちは騎乗していない者も多い。さらにその彼らのうちでも銀級以上の者は少ないため、数人の銅級冒険者が1体のBランク魔物であるドレイクに当たることで、安全性を確保しながら確実に仕留めていく予定である。
魔術師団員たちも同様の作戦をとる予定であり、ドレイクの集団を倒し切るにはかなりの時間がかかると想定している。
「安全第一で行きますよ!誰一人として死なないように!」
ニキアスが自分たち魔術師団員だけでなく冒険者たちに対する意味も含めて全員に宣言し、再出発する。
「今度は失敗しないわよ」
「あぁ無理はしないようにな」
カミラの宣言に対して、下手に気を張らないようにわざと軽めに返すシミリート。他の仲間たちも無理に突出しないように互いに気をつける予定である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます