第401話 不死者ダンジョン進行2

 地下2階ではゾンビとマミーを倒して何とか進み、宝箱からも中級ポーションや中級のロングソードなどを入手した一行。

「さぁその階段の先は地下3階だ。この辺りで野営しておいた方が安心だろう」

「そうね、臭くないしね」

 ジーモントが調理をしてくれる間に使用した武器の手入れなどを行っている仲間達。


「こうやって屋内だと、魔法の弓でも≪遠射≫は価値を発揮できないわね」

「まぁ仕方ないよな」

「それを言うと、俺の≪頑丈≫のバックラーも、ゾンビには使いたくなかったな。シミが入手したカイトシールドぐらい大きければ、まだ良かったのかな」

「いやいや、カイトシールドでもゾンビは嫌だったぞ。腐った肉がこびりついたような気がして」

「すぐにユリに≪洗浄≫して貰っていたじゃないか」

 ドロテアも死者の魔物が現れるダンジョンにも慣れたのか、それぞれの話題に笑っているのを見て安心するユリアンネたち。

 ただ、まだまだ不慣れなドロテアを夜の見張り番にするのは忍びないのと、奇数になるので従来通りのヨルクとゾフィ、ユリアンネとシミリート、ジーモントとカミラの3ペアで交代する。自身は奴隷であるからと遠慮するドロテアだったが、翌日に力を発揮することを期待すると言われることで素直に従う。


「またゾフィがお母さんって寝言で」

「仕方ないよな。みんなトリアンでの両親たちのことが心配なんだから。気にしても仕方ないし、昼間はドロテアに心配かけないようにみんな頑張って気を張っているんだろう」

「あら、シミも、なの?」

「あぁ、うちは兄貴が二人も居るし不安は少ないが武器屋だから目をつけられると大変だし。衛兵の上司や先輩のことも気にはなるよな。ユリだってオトマンさん、お父さん、お姉さんのこと気になるだろう?オトマンさんは元気だけど高齢だし、お姉さんは美人でスタイルも良いし」

「シミもうちのお姉さん狙い?」

「お姉さんは美人だけど、ユリはもっと美人だぞ」

「はい、はい……」

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