第399話 不死者ダンジョン3
「やっぱり何かおかしいぞ」
フスハレの街の北側にあるセルヴ大森林の不死者ダンジョン。その地下1階を進んでいるときにシミリートがつぶやく。
「確かにね。地下1階はEランク魔物の骸骨(スケルトン)だけって話だったのよね。なのに、同じEランクの蝙蝠だけならまだしも、今のはDランクのスケルトンソルジャーやスケルトンアーチャーだったわよね」
スケルトンは単なる人間の骨が動くだけで、大抵はボロボロの剣などを持っているだけだが、スケルトンソルジャーは剣だけでなく鎧や盾も装備している。スケルトンアーチャーも鎧と弓矢である。
「しばらく冒険者が来ていなかったから、魔素の消費がなくて魔物が進化したとか。って、魔物氾濫(スタンピード)の可能性があるんじゃない?」
「ユリ、そういうのは言わない方が良いぞ。本当になるから」
「ヨルクがそれを言う?いつもオーク肉が食べたいと言って呼び寄せているのに」
骨が動くことを見慣れていないドロテアがまだ怖がっているので、トリアンダンジョンなどで十分に慣れていた仲間たちが気分を紛らわせるように笑いの方に話題を繋げていく。
「まぁ、気をつけた方が良いのは確かだよな。もうすぐ地下2階への階段だろう?」
「確かに人が来ていないから、宝箱にもありつけたのよね。中身はがっかりだけど」
「地下1階だったしね。地下2階、3階になれば初級ポーションや低級武器よりは良い物が出てくるかもよ」
結局地下1階ではEランク魔物の蝙蝠、スケルトン、Dランクのスケルトンソルジャー、スケルトンアーチャーを撃退して地下2階に進む。
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