第337話 フィノイス奪還
水補給などが苦しくなったビザリア神聖王国軍も、当然に周辺の村を再び襲撃しようと計画する。
しかしモンタール王国軍は、フィノイスの街を包囲する神聖王国軍のさらに外側にて遊軍を待機させて、村を襲いに出発する小隊を狙わせることでその企みを阻止している。見通しの良い平原ならではの戦術である。
その攻防もしばらくしたところで、フィノイスを取り囲む神聖王国軍に攻撃をかけることになる。
「良いか、フィノイスの中の守備隊とも連携し、まずは南側の敵軍を殲滅するぞ」
「は、使い魔を用いて街内とは連絡が取れております」
“選ばれた盟友”の7人は総攻撃に加わることは無いが、ステフェンの街で待機ということまでにはならず、街道近くの平原で待機になっている。
「もう終わりは見えたかな」
「そうなのか?」
「もともと真モシノム大公国と連携して攻めてきて楽勝と思っていたのに、なかなかフィノイスの街は落ちず。さらに補給まで上手くいかなくなったのだから、兵士たちの士気を保つことなんてできないだろう?」
「そうは言っても、こっちは兵数では負けているのに?」
「士気はこちらが高いし、街を囲むために分散している敵に比べて一箇所を集中攻撃できるこちらが有利だよな」
シミリートがジーモント達と話しているように、モンタール王国軍は街の南側に陣取っていた神聖王国軍を蹴散らす。東西に陣取っていた神聖王国軍も救援に向かって来たが、それほどの脅威にはならなかった。
そうなるとステフェン側から来た軍も街の中に入ることができ、神聖王国軍に勝ち目は消滅する。
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