第14話 パンのレシピを



「え!? いいの!!」


「……いい、の?」



 お屋敷に、伯父様の転移魔法で戻ってきて……あたしは、まだ居たサリー姉やミラクルに提案したの!!


 差し入れもだけど……一緒にいろんなパンを作っていこうって!!



「はは。良い提案ですな」



 それには、シェトラスの協力もひつよーだから……一緒にいてもらってるの!!


 まだまだ……ちゅーぼーでパン作りは、あたしだけじゃ大変だからね!! ミアの変身能力はまだレベルが低いから……お母様とロティのようにたっくさん作れないんだもの。



「とりあえず……サンドイッチは出来るでしょー? 食パン以外でなに作れるかなあ?」


「そうですな。奥様の場合ですと……生地と焼くのは別々でしたが。お嬢様の場合は違いますし」


「そうなのよねー」



 焼くと生地を一緒の出来る魔導具……あたしも初めてだったから。


 お母様は、いろんな知識があって……食パン以外にも、たっくさんのパンを作ることが出来るのよね?


 あたしには、そんな知識ないから……出来なくてしょうがないけど。



『お手伝いするでふぅ!!』



 うんうんしてたら……ロティが壁から出てきた。


 精霊だから、すり抜けられるらしいけど……びっくりしたわ!



『ははうえー!!』



 で、ミアは慣れてるから、すぐに抱っこしてもらいに行った。


 レイバルスも二人をぎゅーぎゅー……仲良いわね。



『ミア! ロティの機能を、少し貸すでふ!』


「「「『かす?』」」」


『レシピ共有でふよ!』



 手をぱんぱんして、ロティからミアに……紫の小さな光が吸い込まれて。


 ミアが光ると、ミアはあたしのとこに飛んできたわ!



『ご主人様ぁ! ミアとぱんぱんしてくだしゃい!』


「う、うん?」



 言われた通りに……ぱんぱんすると、頭がフワーッとしてきた。


 レベルアップとも違って……フワーの中に、いっぱいいろんなパンが出てきたわ!!



『ロティのご主人様との、レシピ共有の完了でふ!!』


「すごいわ!!」



 多分だけど、ロティはお母様の契約精霊だから。


 さっきのぱんぱんで……ミアに伝えて、そこからあたしの頭に入れてくれたのね!!


 いっぱい……美味しそうなパンのレシピが出てきたんだもの!!



「えー? ちょっと面倒だったけど……これで解決?」


「……仕組み。難しい……から」


「まあねぇ?」


「大丈夫よ! 美味しいパン作れるわ!!」


「リーシャ、本当に大丈夫?」


「うん!」



 作りたいパンがたっくさん出てきたけど!!


 今日は……ミアがちょっと疲れたから、おやすみにして。


 サリー姉達が帰るまで……四人で部屋でレシピを真っ白の日記帳に書いていったわ!!

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