第15話 ちぎりパン①

 今日、作ってみようと思うパンは!!



「ちぎりパンだよ!!」



 ミアのホームベーカリーで焼くんじゃなくて……シェトラスに、フライパンで焼いてもらうの!!



「はは。懐かしいですなあ」



 シェトラスは、お母様とたっくさんパン作っていたから……やっぱり知ってたわ!



「えーと、えーと」



 もうすぐ、サリー姉達が来るから……まずは手を洗って、材料集めだわ。


 粉に、牛乳にお砂糖とか。


 シェトラスとレイバルスに教えてもらいながら……全部集めたら、サリー姉達も来たけど……なんか箱を持って来たのよね?



「じゃじゃーん! うちのお母様お手製の服よ!」



 箱の中身は……子供サイズだけど、シェトラス達が着ているのとおんなじ服だったわ!!


 たしかに……エプロンは着てるけど、あたしは今ワンピースだったわ。



「わあ!」


『みゅ!』


「パン作りのこと話したら、作ってもらえたのよ!」


「ありがとう!!」


「…………僕も、着るの?」


「「もち!」」



 なので、倉庫を借りて着替えて。


 サリー姉はピンク。


 あたしは黄色。


 ミラクルは水色。


 みんな可愛いわ!!



『よー似合っとりますー』


「そうだね」



 シェトラス達は手を叩いてくれたわ。


 もう一度、手を洗ってから……パン作りスタートよ!!



『材料入れてくださいでしゅ!』



 ミアがホームベーカリーに変身したら、順番に材料を入れて。


 今回は……生地だけ作るんだって。


 ぐるぐる回ったら、時間短縮クイックをかけて。


 フタを開けたら、すこーし黄色い生地が出来てたわ!


 これを……出そうとしたんだけど。



「おーもーいー!?」



 子供には結構重いわ!!


 なので、またシェトラスにお願いして……生地を台の上に置いてもらう。


 まだ子供だから……力ないのよね?


 お母様は、いつからパンを作っていたのかなあ?


 おっきくなれば、ひとりでも出来るかな?



「……うん。リーシャやミラクルじゃ無理そうね?」



 サリー姉はあたしより大きいから、ひょいっと持ててた。


 サリー姉くらいだったら、大丈夫なんだ?



「……次は」



 けど、クヨクヨしてちゃいけないから……レシピを書いた日記帳を見て。


 今度は、生地を切るってとこね!


 粉をたっぷりつけようとしたんだけど、シェトラスに待ってと言われたわ。



「たくさんつけ過ぎると……焼いた時に粉がそのまま残ります。使いやすいように、ちょうどいい量を覚えましょう」


「「……そうなの?」」


「……ははうえ、も……言ってた気がする」



 あたしは、まだお母様にちゃんと教えていただいてないから……知らなかったわ。


 パン作りって……色々大変なのね!

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