第33話 バスでのゲーム

 臨時理事長に昇格したランは,さっそく,林サミコを退学に追い込むべく動いた。


 その方法は簡単だ。彼女に再び赤点をとってもらえばいいだけだ。そして,それができるのは金城ミルカだ。


 ランは金城ミルカを理事長室に呼び出した。


 ラン「金城さん,ちょっとお願いがあるのだけど?」

 金城ミルカ「はい,自分でできることならなんでもします」

 ラン「そう? では,林サミコに1週間後に行われる試験で赤点を取らせることは可能ですか? もしそれができたら,あなたには学費免除の特典をあげましょう」

 

 学費免除ということは,親から預かる学費を自分のものにできるという意味だ。


 金城ミルカ「はい,喜んで!!」


 要件が済んだので彼女は,自分の教室に戻ったものの,でも,どうやって林サミコに赤点を取ってもらうか悩んだ。前回のような催眠術はもう使えない。林サミコも警戒するはずだ。ともなく,シレイにライン連絡して,すぐに対策を依頼した。



 一方,夏江は校長室に呼ばれていた。


 校長「夏江先生,あなたは柔道部の顧問も兼務していることをご存じですか?」

 夏江「はい,知っています。でも,名前だけでいいとも言われました」

 校長「実は,急な話なのですが,明日,急遽,柔道部の合宿が開催されることになりました。それで,その合宿に柔道部の顧問として参加してほしいのですが。いえ,何,2泊3日の合宿なので,そんなに負担にはならないと思います。それに合宿の場所は熱海温泉なので,温泉でゆっくりできますよ」

 夏江「・・・」


 何で急に合宿が決まったのか聞きたかったが,聞くのを止めにした。聞いたところで,業務命令なのだから,同意するしかない。きっと,何かの悪巧みが隠されているはずだ。でも,熱海温泉は魅力的だ。


 夏江「業務の一環ですので,同行させていただきます。ですが,男子生徒ばかりだと,わたしも何かと不便さを感じます。女性徒をひとり,マネージャー代わりに同行させてもいいですか?」

 校長「まあ,それは構わんが,誰かいい女生徒はいるのかな?」

 夏江「はい,林サミコさんにお願いしようと思います。彼女は,頭脳明晰な生徒ですし,食事,部屋割りなどの細かなアレンジもできると思います」

 校長「わかった。では,林さんには,臨時のマネージャーになってもらいましょう」

 

 合宿の場所は熱海温泉で,その近くの道場を借りるというものだ。温泉ならば,夏江も大いに結構なことだ。


 翌日の朝,岡村という1年生の柔道部部員が登校途中で,ある男性に襲われた。だが,周囲に誰もいなかったので,その事実を知るものは誰もない。襲った男性は,ある呪符を取り出して,そこに気絶した生徒の血を垂らした。それを自分の体に貼り付けた。すると,その男性は,岡村という生徒と同じ顔になってしまった。彼は,岡村の着ていた制服を着て,さらに彼の荷物を持って登校した。下着姿にされた生徒は,睡眠呪符を貼り付けられてその場に放置された。


 偽物の岡村という生徒を含む高校1年と2年の男子柔道部員25名と夏江,さらに林サミコの合計27名は,学校側が急遽チャーターしたバスで,熱海温泉へと移動した。


 ーーー

 

 男子柔道部の部長は2年生の定家という生徒で,柔道3段の腕前だ。この高校には,柔道が優れているので特待生として入学した。関東地区では,そこそこ有名な選手だ。彼は,今度の関東地区大会で,優勝することを条件に,合宿することを承知してもらった。しかも,付き添いの先生は夏江先生を指名した。幸い,夏江先生は柔道部の顧問として登録されている。それを活用しない手はない。

 

 合宿の夕食で,夏江先生の食事に,睡眠薬を入れるのは1年生の象盛が担当だ。その後は,もちろん順番に夏江先生を犯すというのがストーリーだ。しかも,林サミコも同行した。彼女も美人で,しかもEカップだ。当然,彼女の食事にも睡眠薬を入れることになる。


 バスの中では,いくつかのグループに分かれてゲームをしていた。将棋,囲碁,トランプ,さらには,携帯でオンライン麻雀までする始末だ。


 夏江も暇なので,林サミコを連れてトランプゲームに加わった。大貧民という定番のゲームだ。そこには,部長の定家と1年の象盛もいた。


 部長「夏江先生,林さん,どうぞ遠慮無く加わってください。でも,罰ゲームは受けてもらいますよ」

 林サミコ「え?罰ゲームがあるのですか?」

 部長「もちろんです!大貧民になったら服を2枚,貧民になったら服を1枚脱いでもらいます。さらに負けたら,ボディタッチがあります」


 この言葉に林サミコはゲームに参加するのを止めようと思った。だが。それは夏江の言葉によって打ち消された。


 夏江「いいわよ,それで。林さん,あなたも参加しなさい。せいぜい,裸になって触られてるだけです」


 この言葉に,『ワオ--』と,ゲームに加わっていない部員たちも歓喜の声が上がった。林サミコにとって,夏江の命令は絶対だ。拒否することはできない。


 林サミコ「わかりました。そうですね。すでにワル連中に さんざん写メで撮られて揉まれた裸体ですから」


 この言葉に,部員の中には,ワル連中から林サミコの裸体を見せてもらった部員もいる。その写真の美しい裸体が,バスの中でもう一度見られるかもしれない。


 大貧民というゲームは,ターゲットを絞れば,ある程度,その相手を追い詰めることができるゲームだ。もちろんターゲットは夏江と林サミコだ。このゲームが始まると,周囲で他のゲームをしていた連中も,彼女のそばに寄ってきて,そのゲームの成り行きを見た。ただし,偽物岡村だけは寝た振りをしていた。


 ゲームを始めたばかりの時は,ある男子部員が負けてパンツ1枚になった。しかし,男の裸体など身たくもないので,彼はゲームから脱落して他の部員に代わった。


 何巡目かのゲームで,とうとう,夏江が貧民,林サミコが大貧民になった。


 「ヤッター!!」

 「わぉーーー!!」

 「いいぞ!!」


 歓喜がバス中に溢れた。


 夏江「しょうがないわね。じゃあ,このドレス脱ぐわね」


 夏江はマタニティドレスを着ている。これを脱ぐということは,下着姿になるということだ。


 片方で17kg,両方で34kgにもなる超爆乳を支えるブラジャーなど存在しないので,手製のブラジャーだ。それよりも,直径と高さが23cmにもなる乳首は,乳房の中に引っ込んだ状態収まっていて,その乳首の全貌は,手製の大きなブラジャーとその内側に施された吸水剤によって隠されていた。

 

 男子生徒全員の目が夏江の下着姿によってギンギンと輝き,同時に,下半身も膨張した。今でも,すぐに犯したい気持ちだ。


 夏江「林さん,あなたも脱ぎなさい」

 

 林サミコは,すでに観念していて,素直に脱ぎ始めた。彼女は上着とズボンのセパレートなので2枚脱ぐことで,ブラジャーとパンツ姿になった。林サミコのブラジャー姿は,決して夏江に劣ることはなかった。肉感では圧倒的に劣るものの,若々しいピチピチとした玉のような肌,Eカップもの巨乳,そして,気の弱そうな,しかも,いつでも犯してくださいというような顔付きをしている,超可愛い美人顔。


 普段は伊達眼鏡をかけて,前髪で顔を隠しているが,今日は,眼鏡を外していて,髪もポニーテールスタイルにしている。その超可愛い美人顔が煌煌と輝いているようだった。学園でも,いや,全国的にも,林サミコの美人度はトップクラスと言っていい。


 さらに何巡目かで,再び,夏江が貧民,林サミコが大貧民となってしまった。


 「ヤッター,ヤッター!!」

 「わぉーーー!!」

 「いいぞ,最高だーー!!」


 この時,バスの中の歓喜が最高潮に達した。


 夏江「あらら?また負けてしまったわね。でも,裸になることで,あなたたちが柔道の練習でやる気になってくれるのなら,その価値はあるのかもね」


 夏江は,手製のブラジャーを外した。すると,片方で17kg,両方で34kgにもなる超爆乳がその姿を現わした。長さ23cmもの乳首は,その超爆乳の乳房の中に埋もれてしまっているので,ちょっとみただけでは乳輪の一部ようにしか見えなかった。


 しかも,その乳首の先頭部分にブレスレットが3個も貫通して付けられていた。部員の全員の目がその爆乳とそのブレスレットに集中した。


 部長「夏江先生,なんで乳首がないんですか?それにブレスレットのようなものついているんですけど?」


 部長は,通常の可愛い乳首の姿しか見たことがないので,すぐには夏江のおっぱいの構造を理解することはできなかった。それはほかの部員も同様だ。ただ,超爆乳の先端部分から母乳が少しずつ流れ出しているのはわかった。


 夏江「それは秘密よ。もっと知りたかったら,もう一度,わたしをゲームで負かしてちょうだい」

 

 その言葉を聞いて部長はニヤッとして返事した。


 部長「わかりました。時間はまだたっぷりとありますから」


 次に脱ぐのは林サミコだ。林サミコが脱ぐ動作を始めると,部員は,やっと我にかえって,慌てて,携帯を取りだして,林サミコの脱ぐ動作を録画始めた。もちろん,それと同時に,隣に座っている夏江の裸体も同時に録画した。


 もう部員たちの下半身は破裂寸前だ。


 この時だった。


 ドライバーが大きな声で叫んだ!


 「あっーー!ゴキブリ!!」


 ダン!ダン!ダン!(バスが転落する音)


 その叫び声と同時に,ハンドル操作を間違ってしまい,ガードレールを飛ぶ越えて,20メートルほどもある崖の下に転落してしまった。


 ーーー

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