第26話 林サミコの災難

 数日後,林サミコの胸を触る権利を有する成績トップの佐々木実信が,放課後に林サミコを呼び出した。呼び出した先は,体育館の離れに設置してある物置小屋だ。年に2,3回しか使用しない備品が収納してある場所だ。


 佐々木実信は,この日のために,臨時理事長秘書のランから,この物置小屋の合鍵を貸してもらった。


 林サミコは,周囲に誰もいないことを確認して,物置小屋のドアを開けてその中に入った。そこには,すでに佐々木実信が待っていた。彼は,林サミコが部屋の中に入ったのを確認したあと,すぐにドアを閉めて内側からロックした。これで誰も邪魔者は来ない。


 この部屋には電球がない。ドアを閉めると真っ暗だ。佐々木実信は2個の携帯タイプのライトを使って光を確保した。


 佐々木実信「なんでここに林さんを呼んだかわかりますか?」

 

 林サミコは,モジモジしながら言った


 林サミコ「わたしのおっぱいを触るためでしょう?」

 佐々木実信「もちろん,それもある」

 林サミコ「え? それ以外に何があるの?」

 佐々木実信「ふふふ,ラン様から聞いけど,オプションでお金を払えば,何でもできるんだろう?ほら,1万円だ。これで最後までやらせろ!」

 

 このことを聞いて,林サミコは後ずさりした。確かにオプションで乳首を吸ったり,おっぱいを触る時間の延長は了解した。でも,処女を与えるなんて了解していない!!


 パチーン!


 佐々木実信は,林サミコに反論する時間を与えず,彼女の頬を思いっきりぶった。その衝撃で彼女は後ろの壁にぶつかって倒れた。


 佐々木実信は,林サミコが倒れてしまって,起き上がれないのをみて焦った。


 佐々木実信「え?まさか,死んでしまったのか?」


 彼は慌てて彼女の脈と息を確認した。


 佐々木実信「ふーー,大丈夫だ。息もあるし心臓も動いている。ちょっと気絶しただけだ。でも,,,これって,逆にいいんじゃない?ここまま犯していいんじゃねぇ? ラン様の許可を得ているし,レイプには当たらないはず。うん。よし,犯そう!」


 佐々木実信は,気絶してる林サミコを仰向けにして,上着の制服を脱がした。すると,Eカップの見事な谷間が見えた。


 佐々木実信「フフフ,夏江先生とは比べものにはならないが,でも,これはこれでなかなかの巨乳だ」


 彼は,林サミコのブラジャーをはがしにかかった。だが,その時,彼の手は夏江先生からもらったお守りに接触してしまった。


 ビリビリ!!


 彼の手は,100ボルトの電流に接触したかのように,手に電流が走ってしまい,思わず体をのけぞった。その時,左足も少し動いてしまった。


 彼の動いた左足は,微かだが,立てかけてあったスコップに接触した。そのスコップは,先ほど,林サミコが壁にぶつかった際に重心を崩していて,わずかな刺激で倒れる状態だった。


 コン!(スコップが倒れて,棚を支えている支え棒にぶつかる音)

 ガクッ!(支え棒の先端が外れた音)

 ガタガタガタ!(棚が斜めになってしまい,棚に置かれていた鉄棒の支え金具がずれ落ちる音)


 この一連の動作で,鉄棒の支え金具が落ちて,たまたま佐々木実信の頭上に落ちた。支え金具といっても,フック状の鉄製なので,かなりの重さだ。


 ガーーン!(鉄棒の支え金具が佐々木実信の頭にぶつかった音)


 佐々木実信は,鉄棒の支え金具に頭を強打されたショックで,その場に倒れて意識を失った。


 逆に,佐々木実信が林サミコの体の上に倒れたショックで,林サミコは意識を回復した。彼女は状況が理解できなかった。しばらく経ってから,どうやら鉄棒の支え金具が佐々木実信の頭にぶつかったようだと理解した。それに,ブラジャーが外されていないことから,まだ胸も触られていない。


 林サミコは,ともかくも,ここから逃げることが先決だと思って,そそくさと服を着てから,自宅に戻ることにした。



 林サミコは,一刻も早く帰りたかったので,近道である土手の小道を通ることにした。この土手の小道は500メートルほどの距離で,めったに他の通行人と出会うことはない。


 すると,一匹の犬が後ろからついてきた。林サミコも犬が跡をつけてくるのに気がついた。彼女は,走ってしまうと,間違いなく犬も追いかけてくると思ったので,少し早歩きに変えた。


 だが,早歩きに変えたとたん,その犬は林サミコを襲った。


 ドン!(犬が林サミコの横腹に当たる音)

 キャアー!(林サミコの悲鳴)


 その犬は,林サミコの横腹に体あたりして転倒させて,土手の小道から川のある方向に転がっていった。幸い,川の中に落ちることはなかったが,転げ落ちたショックで意識を失ってしまった。


 その犬は,容赦なく,転がって倒れた林サミコのEカップの胸元をガブッと噛んで,服を食いちぎった。


 ボァーー-!(犬が霧状になって消える音)


 なんと,その犬は,霧状になって消えてしまった。


 その様子を見ていた若い男性がいた。彼は金城ミルカの部屋に居候をしているシレイだ。


 彼は,ゆっくりと林サミコのところにやってきた。そこで,犬が霧になって消えた箇所を詳しく調べた。そこには,犬によって食いちぎられた服と一緒にお守りがあった。


 シレイはそのお守り拾って中身を見た。そこには一枚の白い紙があるだけだ。だが,それはなんらかの呪符だと判断した。彼は,林サミコを殺すかどうか迷った。本来なら,獣呪符で生成された犬によって噛み殺されているはずだ。でも,その獣呪符をこのお守りが打ち破ったという事実!


 シレイは気絶している林サミコに向かって独り言を言った。


 シレイ「林さん,よかったね,獣呪符を撃退できて。もし,撃退できていなかったら,獣呪符の犬に殺されていたよ。それに免じて殺すのは止めにしよう」


 シレイは,林サミコをそのままにして,別のターゲットを探しに,隣町に向かった。


 ーーー


 


 


 


 


 


 


 


 

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