第13話 その名は,XXX魔法!

 午後8時,,,


 夏江は,指定されたホテルに来て,410号のドアチャイムを鳴らした。


 ピンポーン!


 待ちかねた理事長が,急いでドアを開けた。


 理事長「夏江君,時間通りだね。お入り」

 夏江「お邪魔します」


 ベッドと居間が一緒になった部屋で,勉強机や本棚も装備されていた。台所も狭いものの,装備されていて,簡単な料理は作ることが可能だ。さらに,鏡台もあって,備え付けの椅子は女性を想定した造りになっている。


 夏江「広くはないけど,機能性に富んだ部屋ですね。ここには,毎日,いろんな女性が来ている感じがします。鏡台も綺麗になっていますし,,,」

 理事長「フフフ。そう見えるかな?これでも教育者をしている身でね。愛人契約のマネごとをするのは,とてもリクスが高いことなんだよ。もしこんなことが世間に知れたら,わたしも,わたしの高校も,信用を無くしてしまうからね」

 夏江「ご安心ください。守秘義務の範囲は十分に心得ておりますので」

 理事長「それはありがたい」


 夏江は,鏡台のところに行って,そこに座った。そして,そこの鏡を見た。その鏡に映っているのは,間違いなく夏江の顔なのだ。だが,夏江の目には,そこに映っているのは,これまでここに座ったことのある女性たちだ。半数以上が15,16歳くらいの少女たちだ。たぶん理事長の高校の女性徒たちだろう。彼女らは涙を流していた。中には,頬を殴られた後まであった。どうやら,この理事長は『ワル』の部類に属するようだと夏江は思った。


 夏江は,涙を流している少女たちの心情を思うと,理事長とまともに契約の履行をする気を失ってしまった。涙を流した女性徒たちの復讐をしてあげようとさえ思った。


 夏江は周囲を観察した。目視では何も異常はなかった。でも,必ず隠しカメラがどこかにあると思った。


 夏江は,霊力の核にビデオカメラを探すというイメージを送った。すると,背中ら透明の霊力の帯が出てきて床に這っていき,周囲をゆっくりと旋回していった。


 この時,夏江は,霊力の核に具体的なイメージを伝える必要はなく,目的がわかるようなイメージを送るだけでいいことがわかった。


 ベッド脇にある大きなぬいぐるみの中,本棚の背表紙,天井の照明の傍らに,小型ビデオカメラが仕込んであった。さらに,鏡台の引き出しの中は,大人のおもちゃで埋め尽くされていた。


 夏江は,霊力の核にビデオカメラのスイッチをオフにするイメージを送った。すると,透明の霊力の触手が,3台の小型ビデオカメラのスイッチを強い力で押し込んだ。ただ,触手の先端が鋭利になっていたので,スイッチ部分が多少破損してしまった。


 夏江がぼんやりしているような様子なのをみて,理事長が夏江に声をかけた。


 理事長「なにをぼんやりとしているのかな? ベッドに来て服を脱いでくれてるかな?」

 

 彼は,そういいながら夏江の手をとってベッドに誘った。夏江は,ベッドの側に来て,その場で服を脱いで下着姿となった。夏江の恐るべきおっぱいと化け物じみた乳首が,特性ブラジャーに隠れているとはいえ,明らかに異様な姿をしていた。


 理事長「おお! そのおっぱい,なんともデカいな。それ以上に乳首がなんとも最高だ!」


 理事長の下半身はすでにビンビンの状態になっていた。一刻も早くエッチしたい!一刻も早くその爆乳の谷間に顔を埋めたい!一刻も早く自分のあそこを彼女の体の中に挿入させたい!


 理事長は,夏江の爆乳と乳首のほんの一部分を覆っているブラジャーを,胸の谷間に沿って無理やり引っ張り下げようとした。


 理事長「イテッ!」


 夏江のブラジャーを剥がそうとしたのだが,何か金属の板のようなものに当たってしまい,指を少し怪我してしまった。


 ブラジャーは取り外され,片方で10kg,両方で20kgにもなる超爆乳が露わになった。それだけでなく,直径も長さも15cmにももなる乳首!さらにその乳首の先頭部は,なにやら窪みがあって,そこから指でもあの部分でも挿入できそうだ。


 ブラジャーが床に落ちたのと同時に,名刺よりも一回りほど大きな金属製の板も床に落ちた。それは夏江の胸の谷間に挿入されてあった。


 理事長は,自分の指を傷つけたプレートを拾い上げた。すると,すでに下半身がビンビンになっている状態なのだが,急激に快楽の波が押し寄せてきて,パンツを穿いたままの状態で果ててしまった。それだけでなく,そのあまりの気持ちよさに,そのまま意識を失ってしまった。


 ドサッ!


 理事長は,恍惚状態となって意識を失ってしまった。


 夏江「フフフ,9品の催淫呪符の威力はさすがにすごいわね。わたしも,霊力の層でそれを覆っていなかったら,イチコロで昇天してしまっていたわ。さてと,果たして,理事長に偽の記憶を植え付けることができるでしょうか? 試してみる価値はあるわ」


 夏江は,携帯を取りだして,映像ソフトを起動させた。そこには,先日入手した自分のデビュー作の映像データが収められている。それをその場で流した。


 夏江のデビュー作・・・それは,ポールが自分の命を投げ出してでも夏江を犯し続けた映像だ。ポールのあれは,直径20cmにもなった。でも,夏江はそれさえも受け入れるた。それは霊力の層によって,その周囲を覆って圧力をかけていき,小さくさせたからだ。


 初回の放出は数分後だった。2回目以降も同じく数分で終わった。その間,彼は,夏江に快楽を与え続けた。それは義務的な奉仕という感じに見えた。夏江の化け物的乳首から母乳を飲んでは,あの部分を反応させて愛の行為を繰りかえした。


 夏江はときどき絶頂を味わって海老反り状態を示した。ポールは両手で海老反りになった体をしっかりと抱いた。夏江にとっても,海老反り状態で抱かれるのはありがたい。体を支えてもらえるからだ。


 そのデビュー作は,夏江も今見るのが初めてだ。夏江が絶頂を感じて海老反り状態になっていたなんて,自分でもちょっと意外だった。絶頂を感じている時は意識が飛んだ状態になっていて,はっきりとした記憶がない。


 夏江は乳首から母乳を出して,意識を失った理事長の口にほおばせた。次ぎにパンツを脱がせて,あの部分を露わにさせた。その部分に母乳を大量に浴びせた。すると,再び元気になった。


 夏江は,流れているビデオの映像を,念話のパワーで理事長の頭の中に叩き込んでみた。果たしてどれだけ有効なのかは不明だ。でも,その答えはいずれ判明する。


 夏江は理事長のあの部分をやさしく触ってあげて,2回目の放出をしてあげた。せめてものサビースだ。それに,その行為をすることで,ぎりぎりAV女優としての義務も果たせることになる。


 その作業が終わると,夏江は再び鏡台に座った。サイコメトリー能力によって,かつてこの鏡台を使い,涙を流したか弱い女性徒たちの顔が,その鏡の中に映しだされた。夏江はその悲しい顔をしっかりと覚え込んでいった。


 彼女たちは,単に犯されるというだけでなく,理事長の大事な顧客たちへの貢ぎ物として献上されたイメージまで,夏江の頭の中に飛び込んで来た。しかも,中には,自分の妹さえも売った生徒もいるようだ。


 夏江は,これ以上,サイコメトリー能力を駆使すると,あまりに悲しくなるのでここまでとした。というのも,夏江のサイコメトリー能力は,ますます強力になっていて,読み取れる情報量が以前よりも何倍にもなっていた。すでに,月本国でも超一流のレベルになってしまったのかもしれない。


 夏江は,着実に証拠を集めて理事長を裁くことを考えた。でも,それが無理なら?


 夏江は,それが無理なら,自分はどうするだろうかと考えた。でも,今は,その答えを出す時ではない。


 夏江はすでに警察官ではない。でも,好き勝手に少女たちを泣かせている理事長をこのまま好き勝手にさせていいはずもない。このような卑劣な犯罪をそのまま放置することなどできない。


 夏江は,通常の捜査では逮捕できない連中を逮捕するために,超現象捜査室にまで転属したことがある女性だ。その根っからの正義感は健在だ。特に女性を食い物にする悪党は許せない。


 鏡台の引き出しにあった櫛,口紅,クリーム類を自分の鞄の中に入れた。それは,のちほどサイコメトリー能力で詳細に調べる予定の物だ。


 夏江は,ベッドで倒れてる理事長に何か罰を与えたいと思った。一番いい方法は,,,そう,彼を不能にしてしまうことだ。


 不能にさせる方法だが,夏江と愛の行為をすることでも可能だ。その場合,相手の寿命さえも奪ってしまう。


 虚道宗から入手した威圧呪符でも,陰部に施すと,急性不能にさせることは可能だ。でも,数時間しか効果がない。そこで,マキから教えてもらった呪詛魔法陣だ。その中でも,男性を絶望に陥れる最大の呪詛,すなわち,強制不能魔法陣だ。これなら,効果は数日から数週間にも及ぶ。

 

 その原理は簡単だ。マキの説明によると,あの部分へ集まる血液の流れを阻止させるとのことだ。しかし,実際のところ,念を強化する魔法陣を使うだけだ。その念とは『低血』だ。


 呪詛を施す場所は,陰部に直接施す方法と,時計やネックレスなど,常時,身につけている固形物に施す方法とがある。体内に魔法陣を植え付ける場合,余分な魔力が体内に漏れ出てしまうため,魔力をまったく持たない月本国人にとっては,魔力中毒という副作用を引き起こす。体力の減少,記憶力・思考力の低下,物忘れひどくなり,甚だしい場合には,寝たっきりの状態になって起き上がれなってしまう。


 夏江は,マキから教えてもらったこの副作用のことを思い出した。万一,理事長が寝たっきりになってしまうと,少女たちが復讐する機会を失ってしまう。


 夏江は,不能魔法を理事長の左手首にある腕時計に施すことにした。夏江の場合,魔法を霊力のパワーで発動させる。夏江は,子宮に巣食う霊力の核に,霊力を魔法陣に流すイメージを送った。


 夏江「理事長,いつまでかは不明だけど,少なとも数日間は女っ気なしで頑張ってちょうだい」


 夏江は,そう捨て台詞をはいてこの部屋から出ていった。


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