第6話 念話攻撃とサイコメトリー

  とうとう,乳首から,血と母乳の混じったものが飛び散るようなった。乳首やおっぱいの皮膚が,剥がれて,血が湧き出してきた。でも,ほとんど血は流れなかった。


 こんなにおっぱいや乳首を攻めても,涙はどんどんと流れるものの,夏江は一言も口を開かなかった。


 それ以上に,この光景は情欲をそそるものだった。兄貴は,鞭打ちを止めさせて,夏江を犯すことにした。彼はズボンとパンツを脱いだ。すでにあそこはビンビンに膨張していた。


 夏江は股を開いた状態だ。その位置は,彼の逸物を挿入するのにちょうどよかった。


 逸物を膣の中に挿入する前に,指をその中に入れて,刺激を与えて,愛液で濡れさせた。


 兄貴「よし,ちょうどいい頃合いだ」

 

 彼は,逸物をその中にグイグイと挿入した。


 兄貴「あれ? 入らないぞ?」


 彼は,自分の逸物が,何か硬いものにぶつかった感覚を覚えた。


 実は,夏江は,膣を使うことによるエッチを拒否した。その思いは,『霊核』に伝わったので,膣を霊力で塞いだ。


 夏江は,AV女優ではあるが,むやみやたらに自分の膣を差し出すようなことはしたくない。その意味では,完全にAV女優になりきっていないのかもしれない。


 夏江は,兄貴に,膣への性行為を諦めさせるため,彼の頭の中へ,乳首を犯す意イメージを念話の応用で送ってみた。


 その念話は,夏江が思っている以上に強力なものだった。


 兄貴は,頭の中に,夏江の乳首を犯すという,強烈なイメージが飛び込んできた。


 兄貴は体の一部が夏江の体と接触している状況での念話は,念話攻撃と呼ぶに相応しいものだった。

 

 兄貴「なっ,なんだ? これは!!??」

 

 彼は,一瞬何も考えられなくなって,そのイメージにある通りの行動を起こした。


 もし,夏江が,彼に自殺のイメージを送ったのなら,彼は即座にその行動をしたことだろう。でも,夏江はまだ自分の念話がそこまで強力になっているとは思ってもみなかった。


 夏江は,普通の人間なら,いとも容易く殺せるほどの殺人技を身につけていたことになる。


 そんなことなど知らない夏江は,せめて,膣から乳首への性行為に変えるように,ダメ元で念話のイメージを自分の体に接触しているところから,兄貴の体に送っただけだ。


 その後,兄貴は無言で,自分の逸物を,送られたイメージ通り,乳首の中に挿入させていった。


 それが刺激となって,挿入されていない乳首から,母乳がさらに勢いよく出てしまった。夏江は,その母乳を吸うというイメージを念話で彼に送った。


 彼は,あたかも言われるがままのロボットのように,もう片方の乳首を無理やり口に加えて母乳を吸った。


 その行為はさほど長いものではなく5分ほど続いた。


 兄貴は,精魂使いはたして,その場で気絶してしまった。兄貴は,まだ20代後半だ。でも,その顔を見るに,40代のような顔つきに変化したようだった。


 拳銃を保持している部下の1人が慌てて叫んだ。


 部下「兄貴!どうしたんですか?兄貴!!」


 彼は,慌てて,兄貴を抱き起こした。夏江は,その彼にも念話攻撃した。


 彼の頭の中に強烈なイメージが飛び込んで来た。そのイメージは,『仲間と一緒に乳首を犯せ!』というものだった。


 彼は,同じく拳銃を保持している仲間2人に,兄貴と同じように乳首を犯すように促した。


 誘いを受けた彼らは,兄貴が意識を失ってしまったという現象は異常事態なのを知っているので,その誘いには乗らなかった。


 そこで,念話攻撃を受けた彼が1人で,兄貴と同じように夏江の乳首を犯し,片方の乳首から母乳を吸った。果たして,5分後,,,


 念話攻撃を受けた彼は,兄貴と同じく,意識を失って倒れた。しかも,兄貴同様,一度に20年分,歳を取ったような感じになってしまった。


 これをみた仲間2人は,さすがにおかしいと思った。


 だが,彼らにそれ以上,考えることはできなった。


 バッヒューーン! バヒューーン!


 夏江の股間部から透明の触手が伸びて,2人の仲間の後頭部を強く打った。彼は,何がどうしたのか,まったく分からず,その場に倒れた。夏江は,ただ『残り2人を気絶させて』と頭の中で念じただけだ。あとは,『霊核』が勝手に行動してくれる。


 夏江『わたしの拘束を解いて』


 夏江がそう念じると,霊力の触手の先の刃が,縛られている自分の手足のヒモを切断した。


 夏江は,気絶している拳銃を保持している男の頭部に手を当てて精神支配を試みた。精神支配と言っても念話を強めたものだ。


 夏江は,『乳首を犯して』という念話のイメージを彼らに送りつけた。その後,彼らを目覚めさせた。


 意識を取り戻した彼らは,他の2名と同じく,夏江の傷ついた乳首を犯して母乳を吸った。5分後,,,果たして,彼らも精根尽き果てて20年分,歳を取って再び気を失った。


 逆に,夏江は,男連中から,合わせて80年分の精気を奪うことに成功した。それは,夏江の霊能力者としての能力を,さらに,もう一歩飛躍させる結果となった。


 夏江は,今し方,彼女の乳首を犯して,意識を失った男の頭部を,ゆっくりと触った。


 そして,その状態で意識を集中した。すると,彼の最近の行動が,断片的なイメージとして夏江の頭の中に飛び込んで来た。


 夏江『え? これって何?? サイコメトリー?』


 夏江は,人の頭ではなく,物に触っても,同じような現象を経験できるか試してみた。部屋の隅に転がっているジーンズがあった。夏江はそれに触った。そして,そこから何かのイメージを得ようと,意識を集中した。


 パッ!パッ!パッ!


 いくつかのイメージが頭の中に飛び込んで来た。 それは「新宿」,「漫画喫茶」というイメージだ。


 これらの情報から,ミサルは新宿にある漫画喫茶に潜伏しているようだと夏江は理解した。


 夏江は,まだ,精気を吸収していない一番下っ端の男をみた。本来なら,彼からも精気を奪うつもりだったが,丁寧な対応をしてくれたので,このまま寝かせてあげることにした。


 その後,夏江は,両方のおっぱいに回復魔法をかけた。十分に精気を奪ったこともあり,30分ほどで鞭打ちで傷ついたおっぱいと乳首が完全に回復した。


 片方で8kg,両方で16kgにもなる爆乳と,直径も長さも16cmにもなる化け物乳首に変化した。


 夏江は,こうやって自分がおっぱいや乳首の化け物的女性に変化するのかと,自分で自分を嘲笑した。



 夏江は,ブラジャーやパンティが引きちぎられたので,男どもの下着を切り刻んで,即席のサラシとふんどしスタイルにしてから,マタニティドレスを着た。


 さて,これからこの部屋を出ようというときだった。


 ガチャ!


 ドアが開いて,男ども5人ほどがドカドカと入ってきた。彼らは,兄貴が呼んだ若と護衛連中だった。


 若は,部屋の情報を見た。爆乳の女性がいて,見張り役の5名が倒れていた。


 護衛ら4名は,すぐに胸ポケットから小型拳銃を取り出した。その時だった。


 シュパー,シュパー,シュパー,シュパー!


 彼らの頭が胴体から離れてしまった。


 この霊力による攻撃は夏江が命じたものではない。夏江は,無意識に『やばい』と思っただけだ。『霊核』が勝手に小型拳銃を持っている4名の首を刎ねただけだ。


 若は,護衛たちがその場で首が飛ばされて,返り血を全身に浴びてしまって,驚きと恐怖のあまり,その場で立ちつくして硬直してしまった。唇はかすかに震えていた。


 夏江にも全身返り血を浴びたが,夏江の周囲に霊力の層が構築されていたので,返り血は夏江の体に付着しなかった。夏江は,この結果に多少驚いたものの,『霊核』の素性が『メリルの指輪』の残留思念体であることを思い出すと,至極当然の結果だと感じた。


 若の驚きをよそに,夏江は彼に声をかけた。


 夏江「若さんですね? あなたの鞄を盗んだという巨乳女性は,どんな感じの人でしたか?」

 

 若は,この状況でどう返事していいのかわからなかった。ただ,目の前の巨乳美女が超ウルトラやばい殺人鬼であることだけは理解した。この場は命乞いをするしかないととっさに思った。

 

 若「俺は,何もしない。こ,殺さないでくれ!」

 

 若は,まず,この言葉を言った。すべては,身の安全を保障してもらうことだ。


 夏江「大丈夫ですよ。わたしのこと,警察に言わなければいいだけです。もし,警察に訴えることになれば,あなたやあなたの組織は壊滅することになります。ウソではありません」


 霊力が扱えるようになった夏江,正確には霊核に命じることができるようになった夏江は,まさに強者に変身したようなものだ。この狭い空間では,霊力を周囲に展開できる夏江は無敵の存在といっても過言ではないのかもしれない。


 若「わ,わかった。正直に言う。彼女は,自分のことをボタンと言った。高校生になったばかりだ。お金がほしいから,自分を買ってくれと言って,ラブホテルに行っただけだ。まさか,そこで気絶させられて,鞄だけでなく,身ぐるみ剥がされるとは思ってもみなかった。しかも,護衛の連中が同時に気絶させてた」


 そこまで言って,若は今し方,自分の護衛を倒した夏江も,同じような未知のパワーを持っていると思った。


 若「その巨乳女性は,あなたと同じように,同時に複数の護衛を気絶させることができた」


 その言葉を受けて,夏江は訂正していった。


 夏江「あなたの護衛は気絶ではなく,殺しました。なんせ拳銃を持っているのでしょう?殺されて当然です」


 この言葉に,若は唖然として何も言えなかった。

 

 夏江は,ちょっと考えてから,さらに質問した。


 夏江「どうして,この部屋を見張っていたのですか?」


 若は,何度か呼吸を整えてから返事した。


 若「あの巨乳女は俺のクレジットカードも盗んだ。そこで,わざとカードを使用不能にしないで,使われるのを待って,使用者を割り出した。その使用者が田中ミサルだと判明した。そこで,このアパートを探らせた。でも,一向に現れないので,部屋を占拠して部下に待たせることにした」


 こいつらヤクザは,呪詛解除になんら関与していないようだった。

 

 夏江「わかりました。もう,あなたに用はありません。わたしはミサルさんを探しに来ただけです。では,さようなら」


 シュパー!


 若の首は胴体から離れた。この部屋で唯一生き延びることができたのは,夏江を丁寧に扱った一番下っ端の男だけだった。


 夏江は,ふと,生き残った男の頭部に手を当てて,念話イメージを送ることにした。


 そのイメージは,夏江の手下になれというイメージだ。夏江の電話番号も彼の頭の中に送り込んだ。


 夏江は,直接,頭部に手を当てて,念話イメージを送り込めば,強力な精神支配に似た効果が生まれることを知った。


 かくして,数時間後,夏江が新宿のあるレストランで食事をしているときに,彼から電話連絡があった。


 「姉御,俺,トトルです。姉御のシモベです! 姉御は,今,どこですか?すぐに合流させてください!」


 この話を聞いて,夏江の念話イメージは,トトルに有効に働いたと確信した。夏江は,自分の住んでいるマンションの場所と,ドアロックのパスワードを教えて,しばらくその場所で身を隠すように指示した。


 夏江は,初めて自分の部下を得た。


 その後,夏江はトトルに,麻薬業界の裏情報を集めるように指示した。その情報をもとに,トトルの生活費くらいは稼ぐつもりだ。というのも,トトルができそうな仕事は,所詮,麻薬関係の仕事しかできないからだ。


 

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