第2話-決めたこと-

心臓が速く波打って痛い。顔が熱いし、耳がきーんとする。


この扉の向こうに晴がいる。あと一歩踏み出して行ける距離に晴がいる。未来では死んだはずの晴がいる。晴がいる。晴がいる!!!


嬉しい。また晴に会えるなんて思ってもいなかったから。


でも、嬉しいと感じると共に少し、怖い。


会ったら晴がいなくなっちゃうような気がして、未来を変えるなんてことできないような気がして、どう振る舞えばいいのかわかんなくて、会ったらあの時出なかった涙が溢れてくるような気がして。


けど、もう、決めたから。晴と幸せになるって!


だから自分はこの扉を開けて晴に逢いに行く。未来から過去に、運命を変えるために。


そうして自分は、一歩を踏み出した。

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