第22話 手話の試験
一般的な手話の試験を行っているところは、大きく分けて二つあります。それぞれ特徴があるのですが、私は申込みが終わってから、違いがあることに気がつきました。
私がどのように選んだかというと、単純に参考書が手に入りやすかった方を選びました。
もう一つの理由としては、選んだ試験の関係者に、私が読んだエッセイの作者(難聴者)がいたことです。
二つの試験が、全く違うテイストだと先に知っていたら、悩んでいたと思います。なので、知らなくてかえって良かったのかもしれません。
試験で良い点数を取ることは、もちろん目的一つです。それ以外にもう一つ、手話を勉強している自分以外の人を、間近で確認したいという目的もありました。
自分以外も、手話を勉強しているのだと、実感を持ちたかったのです。
自分のしていることが、無駄では無いということを確かめたくて。その思いだけで、試験を受けに行きました。
ですから、実際に試験を受けても、内容については別段書くことはないのです。
私としては、手話の試験の為に、試験会場(普段は塾をやっている建物)の外で並んでいるときや、受験番号順に教室に別れた時など、受験生の様子を見て、満足してしまったので。
見た感じ、手話4級の受験生は、平均年齢二十代半ば~三十代半ばという感じに見えました。ろう者が主役のドラマをやっていた影響でしょうか。
友達と受けに来た感じの人が、半分弱いるようです。
同じ目的を持った人が、百人近くいるのを見ると、心が躍ります。
声を掛けて、友達を作りたいと思わなくもありませんでしたが、断念しました。
変な勧誘だと思われかねません。
あと、私はコミ症なので……。
試験は、映像を見て答えるものでした。
映像に映った人物がする手話を見て、あらかじめ渡された用紙の問いに、答えるというものです。
なんの手話か答えるもの。いくつか表す手話から、仲間外れを探すもの(例 春、夏、リンゴ、冬、の場合、季節に関係の無いリンゴが仲間外れ)
手話の長文を見て、それについての問いに回答するというもの。(長い手話が終わった後に、問題が出ます。例 Aさんは何処へ行きましたか? 発表会は何月何日ですか? など)
いろいろと趣向を凝らしています。答えるのはマークシートですが、手話の取っ掛かりとしては、良いのでは無いでしょうか。
(上の級では、筆記や質問に手話で答えるものもあります)
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