第19話 手話の試験を受けてみる
手話の試験があることを、知ってはいたものの、いままで受けようとは思ってもいませんでした。
もちろん、手話を仕事として生きていくのなら、必要になってくるのでしょう。ですが逆に言うと、仕事にしようと思っていない現状では、必要性を感じなかったのです。
なのに私は、手話の試験を受けようと決めたのでした。
理由は、私の性格にあります。
まず、目標や期限があると、がぜんやる気が出て来るタイプなのです。
次に自分のレベルが、どの程度なのかを、知りたいという好奇心。それによって、少しは手話に対する不安の解消に、なるかもしれないと思ったのです。
独学でやっていて、誰かにそれを使う機会が無い現在、本当にこれで良い(勉強方法)のか不安になっていました。
もちろん、こんな考えにいたるには、それなりの出来事があったわけで。
以前より手話に力を入れ始めた私は、自分で言うのもなんですが、上手くなったと思っていました。かなり実力が付いたと、自画自賛状態だったのです。
ところが先日、勉強になるかもと思って、手話ニュースを見たのでした。が、見始めて1分もしないうちに激しく後悔。
全く追いつけないのです!
まず、手話のスピードが違いすぎました。
手話を教える番組の、2倍……どころではなく、4倍くらいは速かったと思います。
もう、手の形がどんな形をしているのか、残像しか見えないくらいでした。
あと、ニュースだからかもしれませんが、難しい単語が多いようです。
あっけにとられているうちに、一つ目のニュースは終わっていました。
その時の私は、例えではなく、本当に目が点になっていたことでしょう。
読み取る力が、足りないこともあるはずです。でも、それ以上に
手話を始めて、1年近くが経っていました。
4級の試験を受けることに決めたのは、ちょうど1年程度の学習が合格ラインになっていたからです。
合格するかどうかは、私の勉強方法が正しかったかどうかが、問われるものでもありました。
不思議なもので、何かやりたいことが出来ると、決まって仕事が忙しくなってしまいます。
最近は休みが減り、残業が増えていました。でも、それを言い訳にするつもりはありません。
受験料も払い込んでいたし、あとは神さまに祈る……のではなく、私の頑張り次第ですね。
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