第14話 聴者は、ろう者に嫌われている?

 独学は上手くいかないと、いろいろな人から聞かされました。おそらく自分の体験を含めて、言っている人も多かったと思います。

 勉強の進み具合や、時間、目標など、自分で管理するのは、なかなかに難しいものです。

 やらなければ、何かこの先で困ったことになるのなら、頑張れるかもしれません。ですが、趣味程度だと、いろいろな誘惑に負ける人が多いはずです。


 とはいえ、手話の独学をしている人は、私以外にも当然います。そして、同じような人が、どのような勉強方法をとっているのか、やはり気になりました。

 ですから、たまに検索をしてしまいます。

 良い勉強方法があれば、試してみようと思って。

 しかし現実は厳しいものでした。


 ろう者の知り合いを作って手話を沢山するか、手話のサークルに入る。それが上達する最速の方法だと、多くの人が書いています。

 それは良くわかっています。

 きっと、その通りでしょう。

 けれど私には、ろう者の知り合いもいなければ、お金も、決まった休みもありません。それに数少ない休みも、不定期なものです。

 仮にどこかのサークルに入ったとしても、間があきすぎてしまうでしょう。そうなったら、上手くやっていく自信がありません。

 手話の勉強について行けない不安。それよりも、サークルの中で上手くやっていく不安の方が、大きいのだと思います。


 そんな事を考えながら、ネットで手話に関して調べるうちに、気になるコメントが目に入りました。

 それは、とある手話サークルに入った人が、そこの講師の一人(複数の講師がいらっしゃるようです)に言われたという言葉です。

「手話は、遊び半分でやるものじゃありません! そんな気持ちでやるなら、やめた方が良い」

 その人は、厳しい言葉や、手話の勉強について行けずに、やめてしまったとのこと。


 別の方の体験談では、

「私が、ろう者の方に手話で話しかけると…『聴者が手話を使うな!』と、ものすごく怒られました」

 というものもありました。

「ろう者の中には、聴者が嫌いな人もいるからね」

 とは、それに対するコメントです。


 ろう者に知人がいるわけでもなく、話しかけたことすらない私には、良くわからないことばかり。こういう時に、同じ手話を勉強している仲間がいれば、情報交換も出来るのですが。

 ただ、ろう者にとって、デリケートな内容であろう事は、おぼろげにですが感じられました。

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