第43話 突発性難聴(病気)

 ニュースなどで、芸能人が『突発性難聴』になり、芸能活動を休止したなどという話を聞くことがあります。

 ですが、早い方は1カ月もしないうちに復帰したりするので、それほど厄介なものではないと、考えてらっしゃる方もいるようです。しかし、それは大きな誤解。


 突発性難聴は、その名前の通り『突然発症する原因不明の難聴』ですが、原因は1つではありません。ウイルス感染、精神的な要因、睡眠不足、血流の障害等、様々な要因が考えられ、いずれにしても早期の対応が必要となります。


 初期の症状としては『聞こえにくい』だけ(片耳だけの場合が多い)ですし、傷むわけでもなく、一時的なものと考えて、放置する人も少なくありません。ですが、そのまま放っておくと、症状は悪化する可能性もあり、『聞こえなくなる』ほか『メニエール 難聴』になる可能性もあります。

 急に仕事を休むのは、難しい事ではありますが、なるべく早く病院へ行きましょう。

 どれだけ大変なものかというのは、この『突発性難聴』という病気が、厚生労働省から『難病指定』にされているということからも、わかってもらえるかと思います。


 メニエール 難聴は、完治できる可能性が三分の一程度という大変な病気です。

 症状としては、聴力の低下、目まい(長い場合は6時間くらい続く)、耳鳴り、平行感覚の低下、乗り物酔いしやすくなる等、様々なものがあります。


 外見上はわかりませんが、実際にこのような状態で生活されている方が、日本だけで2万人程度いるとも言われています。


 もちろん、病院へ行かなくても、治る場合も全くないわけではありません。

 ですが、自分の聴力や、今後の生活を犠牲にしてまで、するようなギャンブルではないと思います。

 震災のショックから、両耳が聞こえなくなった女の子がいました。

 もしも『突発性難聴』というものを知っていたら……と、もしも論は、言っても仕方の無いことですが。ですが、周りでそのようなことを言っている人がいたり、自分がそうなってしまったら、迷わず病院で相談してみて下さい。

 仮に何も無かったとしても……いや、なかったのなら、それは幸いだと思います。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る