第10話 全国手話検定と手話技能検定

 初心者の受けることが出来る手話検定。実は2つもあります。ですが、その事実を知らない人って、実は多いのではないでしょうか?

 かく言う私も、検定を受けようと思って調べるまで、全く知りませんでした。

 2つの検定の違いは、どういうものなのでしょう?


 誰でもうけられる検定は、全国手話検定と手話技能検定の2つがあります。

 全国手話検定は、社会福祉法人全国手話研修センターが実施。

 手話技能検定の方は、NPO手話技能検定協会が実施しています。

 つまり、実施しているが、そもそも違うのです。

 名称はとても似ていますが、一番の違いは試験の内容でしょう。


 全国手話検定は、5級から1級まで試験があり、そのに筆記とスピーチがあります。また2級からは、ろう者の歴史や福祉制度など、幅広い知識も必要になってきます。

 手話技能検定は、1級から7級まで試験があり、3級まではマークシートのみ、2級からは読み取りとスピーチです。


 あくまでも私のイメージですが、全国手話検定は実際に使う機会を想定し、実技をメインに考えているような気がします。

 ろう者と対話するにあたって、手話だけでなく『生活全般』を知り、場合によってはフォロー出来る『プロフェッショナル』を育てようとしているように思います。


 それとは逆に手話技能検定は、一般ユーザーに手話へ親しんでもらうことを目的にしていると感じました。

 どちらかと言えば、ライトなユーザー向けです。とはいえ、決して役に立たないわけではなく、言い方を変えれば初心者に優しいとも言えます。


 受験費用や、受験資格なども違うので、ご注意下さい。

 

 どちらが優れているとか劣っているとかではなく、自分の目的などに応じて選ぶことをオススメします。

 

 手話をするために、必ずしも資格が必要なわけではない(手話通訳などを目指す場合は別)ので、無理に取る必要はありません。まずは、楽しむことが大事かと思います。


 どちらで勉強し、どちらを進んでいったとしても、最終的にたどり着く場所は、おそらく同じですから。

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