6話 公式生放送、え?部外者がいるような…
「はい、始まりました、第三十回公式生放送。」
「「いえぇぇぇい!!」」
「今回は司会を私本社にあまり行かない社長と、秋雨落葉と吹雪雪でお送りします。と言っても重大な告知だけだけどね。ゆっくり見て行って下さいな。」
「社長は何で地方にいるんですか?」
「え?息子の顔が見たいからに決まっているわ。」
「社長、ゲストゲスト、ゲストのこと忘れてる。」
社長が暴走しかけたところを雪が教えているようだやはり母さん、どこか抜けている気がするな、いや気がするじゃないのか。既に暴走しているんだ、そうじゃないとまだ黎明期だったジャンルの会社なんて起業しないだろ。
「え⁉あそうじゃん、あとはゲストの如月紅羽雅です。」
「どうも、如月紅羽雅です、まぁ、何で俺がここにいるのかは置いておくとして、呼んでおいて忘れるとはどういうことですか、母さん。」
「いや、ごめんごめん、今回の放送は決めてあるのが進行だけで台本は決まっていないからね。」
「は?分かったよ。母さん今日の晩飯抜きね。」
因みに、母さんは飯を作りたがらない、作ってもらっていた記憶があるのは中3のころまでか、思いのほか最近じゃん。
そのころには俺が飯を本格的な料理を作れるようになっていたからな。
だから、姫の料理も作れるわけだ。
それで、俺と一緒にいるときは俺に飯が何なのか聞いてくるのだ、まぁ最近は忙しかったみたいで家に帰ってきていなかったけど。それで、これからは毎日家に帰ってこれるようだ、なので。
「やめてぇ、それだけはやめてぇ。」
こうなる、因みに俺は一応世界五大料理の代表的な料理なら普通に作れる。出張に行く前のあの人に教えてもらっていたからな。まぁ、本人曰く嫁の料理は食えるうちに食っとけとか言って俺に教えるとき以外はあまり作らなかったらしい。
それと、何故か母さんには教えなかったらしい。
「どうしようかなぁ。まぁ、それは置いといて重大告知があるんでしょう。」
「あ、そうでした。ほかのことがショックで忘れてた。」
「「「おい!!」」」
「重大告知をします!!この度、」
「なんだってぇぇぇ⁉」
あ、落葉がフライングした、まぁアニメとかでよく見る光景だよな。
ちなみに俺はみんなが反応するところだけ反応してほかのところには反応しないようにしている、変に絡んで炎上するのは怖いからな。
「落葉、早すぎ。フライング。」
「えー、そんなぁ。」
「母さん、早く告知してくださいよ。本当に今日の夕食作りませんよ。」
「本当にそれだけはやめて。では、気を取り直して。この度、LiveVirtualは新たに男性部門を開設します。ちなみに一期生は、私の実の息子が中身の如月紅羽雅と天才×オタクの時崎時雨が個人勢から企業勢にそして秘密裏に行っていた募集でもう一人の新規のvtuberが決定されました、ということで、紅羽雅さん一言。」
「母さんにさん付けで呼ばれると違和感しかない、あと何でアヤママは簡単に買収されたんだよ。」
「チョット、社長、デビューの日飛ばしてる飛ばしてる。」
「あ、やべ、因みに企業勢としてのデビュー日は来月の第一土曜日を予定しています。これで全部よね?雪ちゃん。」
「はい、全部です。」
「ヨシ、じゃあ配信終わり。我が息子よ帰ってから」
~~この配信は終了しました~~
さて、終わったな。
「はぁ、疲れた。さて、そこの母さんは置いといて帰るぞ。今日はフランス料理を作ってやる。」
「やった、ありがとう。瑠偉。」
「私のもあるんだろうな。」
「ハハ、作っておくよ。それじゃあ、俺たちはここらでお暇させてもらうよ。」
「またね。」
そういって、俺達は事務所から出て行った。
「本当に疲れたぞ。」
「そうですね。今回は特に。」
そして、そんなやり取りをしながら俺達は帰路を進んでいった。
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