5話 え?
母さんが間抜けな声を出した後に俺と従姉さんは応接室に案内された、従姉さんは何があるか知っているような雰囲気だったが俺はさっぱりだ。
「で、母さん、俺を呼び出した理由は何?」
「実はlivevirtualに完全な男性V部門を作ることにしたのよ。」
そうなんだ、ん?男性部門?嫌な予感が…
「それでそれの一期生に如月紅羽雅と本社の方のでこっそりと募集していたvtuberに一期生になってもらいます。因みに、逃げ得ようとしても無駄ですよ、あなたのママいえ、綾ちゃんは既にあなたと一日デートできる権利で買収済みです。」
「えっ? え?! ええええええええ!!」
いやいや、いやいやいやいや、何でそんなんで買収されてるの。少し従姉さんを睨め付けると申し訳なさそうにしていた、つまり本当だということなのだろう。
はぁ、本当にこの母親は。ふざけているように見えてしっかりと外堀を埋めているんだ、まるで父親と真反対だ、今頃父親は何をしているのかね。あの人は忙しすぎて正月しか日本に帰ってこないし帰ってこれない年もあるくらいだからね、本当。
まぁ、あの人が稼いだお金があったからliveVirtualがあるんだけどね。
「はぁ、まぁ分かったよ。で、ほかの人はどういう人たちなのさ。」
「合格者は二人、片方は元理科の中学教師の50歳の一ノ瀬達郎さんもうVの名前も決まっていてオブジェクト=クリーチャーというライVにしては珍しいカタカナ表示の人で、もう1人が天才×オタク×イケボで売りに出してる時崎時雨さんですね、ほら瑠偉が初めてコラボした相手よ。」
あぁ、彼か、彼のことはよく覚えている、そういえば俺がオタクグループに身バレしたのもあの配信からか、まぁ、すべてが水面下で起こっているから問題なし。あいつら以外の他には機械音痴の担任と姫くらいだ。何で担任が知っているかと言うと口を滑らしただけだ。
ん?オブジェクト=クリーチャー?新手のSCPか何か、けど面白そうな人な気がする。けど一ノ瀬か、何処かの中学の頃の理科の教師が弟が東京の方で教師をやっているとか聞いたことがあるな、いやまさかそんな偶然はないだろう。
「にしても、よくあの時雨がOK出したな。」
あいつは、個人勢でトップを目指すと言っていたはずだ、あいつが途中で夢を手放すはずがない。
いや、違うか、あいつなら利益とか云々考えそうだ。もしかして。
「後ろ盾が欲しかったみたいよ。彼、設定が天才なだけに炎上したらどうなるか分かっているんでしょうね。」
「確かに、収益の何割かを持っていかれたとしてもそれに見合うだけの利益がある。」
「そういうことよ、さすが我が子。いえ、私の瑠偉。」
「ヤメロォ。」
「さて、瑠偉には午後六時から花音ちゃん(落葉)と有希ちゃん(吹雪雪)と一緒に公式生放送に出てもらうわね。」
「もう何も言わねぇよ。」
そう言い、今後を決める重大なことが決まっていった。
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