第3話 ステータス

俺はステータスを見た。


【名前】坂本未來 【男】 【16才】

【種族】人間【レベル】1

【称号】神に選ばれし者、転移者、魔王に召喚されし者


【体力】 250

【魔力】 700

【攻撃力】150

【防御力】100

【瞬発力】110


固有能力ユニークスキル】創造、全属性魔法、神眼しんがん

能力スキル】言語理解

【加護】創造神の加護


(えっと、このステータスはどう見ればいいんだ?説明が欲しいだけど)


固有能力ユニークスキル創造が発動されました』


固有能力がユニークスキル 叡智えいちが獲得されました』


俺がステータスを見て戸惑っていると頭の中にその言葉が鳴り響いた。


『初めまして、私は《固有能力ユニークスキル 叡智えいち》でございます』


「えーと、どちら様??」


『未來様の心の中で話しています。《固有能力ユニークスキル創造》から勝手に生まれた能力スキルです』


俺はベットに横になり、少し頭を抱える。


(ど、どういう事?。あの神様、俺に凄い能力スキルを与えたのか?)


心の底からため息が出そうになる。


「《|固有能力(ユニークスキル) 創造》から勝手に生まれたってどういう事?」


『それは、順を追って説明します』


『このステータスは未來様が元の世界にいた時の能力値が引き継がれています』


「元いた世界の?それにしては攻撃は高すぎない?」


『いえ、これは妥当です。元々未來様は人間離れしている身体能力をお持ちなので』


「そうなの?」


『はい、次に|能力(スキル)の説明です』


固有能力ユニークスキル 創造』

あらゆるスキル、魔法、物など作り出す事ができる。ただし、強く願わなければならない


「なるほどね。強く説明して欲しいと願ったから君が生まれたというわけか」


『そうわけです。次に全属性魔法と神眼についてです』


固有能力ユニークスキル 全属性魔法』

炎、水、地、風、雷、光、闇、七属性の魔法が使える事ができる。神に愛された者以外は全属性の魔法は使えない


固有能力ユニークスキル 神眼』

神しか持てない五つの魔眼の頂点に立つもの。|鑑定眼(かんていがん)、|予知眼(よちがん)、|過去眼(かこがん)、|心理眼(しんりがん)の全部の能力が使える


『といた感じです』


「ねぇ、神しか持てない魔眼って‥‥‥‥‥‥俺は神に近い存在ってこと?」


『はい、未來様は神の使徒になられてます』


「神の使徒?」


『はい、神の使徒とは神の意志、願いを下界に伝える者です。未來様は創造神の願いを叶えることを了承したので神の使徒の資格は十分にお持ちです』


別に完全に了承してないけど俺がそういう扱いになってることはよく分かった。


「………教えてくれてありがとう、マナ」


『マナ?』


「君の名前だよ。名前があった方がいいでしょう」


『未來様、名前をくれてありがとうございます』


「どうも」


バカ正直にお礼をしたマナに俺は照れ隠し半分で返した。


『未來様は魔王様のことを本当に信用して良いのかと考えていらっしゃいますよね?神眼があれば魔王様の人柄を見れます』


「本当?」


『はい。神眼の中には心理眼という使用した相手の人となりを見ることが出来る能力みたいな物があるのでそれを使えばいいと思います。後、それと同時に過去眼という名前の通り過去を見ることが出来る物もあるのでそれも使ってください』


「教えてくれてありがとうマナ。でも、それはプライバシーの侵害にならないかな?」


『それは大丈夫です。この世界にはプライバシーの侵害という概念がいねんがないので』


「そういう問題なの?」


俺は思わずマナにツッコミを入れてしまった。


(まぁ、そうだよな。多少なら許されるよな)


そう自分に言い聞かせ、部屋を出てユリウスの所へと向かった。



一方その頃


「魔王様、私はあの人間が信じられません。追放すべきかと」


「もうその言葉聞き飽きた。納得出来るなら神人と決闘でもなんでもしてよいぞ?」


「分かりました、やつに決闘を申し込みに行きます」


そう言ってナタルが出て行った。


「アイツがどこまでやるか、見てみるか。ナタルには悪いが」


ユリウスは静かに笑みを浮かべた。

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