再起した奏汰の覚悟も、その圧倒的な力を前にしてもあきらめない静流さんのガッツも、共に光る熱戦でしたね。初めのボス戦にふさわしい熱量だったと思います!
ツイッターでも仰られていましたが、ここで静流さんが変にほだされたりしないのもよかったです。作風によってはここでほだされても全然おかしくないシーンでしたが、そのあたり簡単にはいかないところに制作姿勢の誠実さを感じて好きです。
俺は一人じゃないと虹を発現させて、静流さんにも手を伸ばしつづける奏汰は確かにカッコよくて、一見いいシーンのようでいて、実のところ静流さんはまったく説得されてなくて、奏汰は相手より勝る力でボコボコにする以上のことはできてないんですよね、まだ。
それは今後も長く取りくんでいく課題なのでしょう。
静流さん、まだ1人目のボスですしね!
感想は以上で、ここから考察になります。
結束の銀の仕組みはどうなっていたのか。
本文中に明言されているのは奏汰が己の七つのスキルを同時使用できることだけですが、それだと無数の命の光によるパワーアップの説明がつかないと思いました。
ここがどうなっていたか、2通り考えました。
1つは──
結束の銀の本質は自他を問わず複数の力を束ねることで、本来は同時に使えない自身の七つのスキルを同時使用できるようになるのは、その効果による結果のひとつに過ぎない、という説。
これだとその本質は元気玉に近く、奏汰の心のありようが発動条件になるなら、奪った命の重さに耐えかね救った命のことを見失っていた状態では使えなかったというのも説明がつきます。
逆に、そう考えないと銀を使えなくなっていた理由が弱く感じます。単に心が弱っていたから使えなかったでもおかしくはないですが、それだと他のスキルも使えなくなっていそうなもので、銀だけ使えなくなっていたことに特別な意味が見いだせません。
もう1つは──
命の光で奏汰の力が増したのは結束の銀でも、他のどのスキルの効果でもなく、単に精神状態によって奏汰のパワーが変動するというだけの話である、という説。
こう思った理由は、命の光の演出は元気玉的ではあるものの厳密には元気玉ではなく、敵も味方も誰も奏汰に気を送ってなどいないと読み取れたからです。
元気玉そのものなら敵まで奏汰に気を送るわけないですが、記述を読むと奏汰が取りこぼした人も命の光に参加している。それはその人が協力してくれているわけではなく、その人に対する奏汰自身の想いが力を生んでいると読めました。
命の光がそういうものだろう、というのは前の説でも同じ考えなんですが、こちらの場合はそれは結束の銀の力ではなく、銀を発動しない状態でも使える奏汰自身の力ということになります。
どちらが正解なのか。
どちらも間違いなのか。
読んでいる途中でそこが気になってドラマへの没入感が減じてしまいました。おそらくりゅーるーさんは理屈を説明しているとテンポや勢いや雰囲気を損ねると考えて現象のみ記述したのだと思いますが、僕のように気にするタイプにはやや説明不足と感じました。
考察は以上です!
戦いが終わって静流さんがどうなったのか、次回も楽しみにしています!!
作者からの返信
うごーーー!!天城さんこんばんは!!!!今日もご覧下さりありがとうございました!!!暑い日が続きますので、お互い体調第一でやってきましょう!!!そして今日もありがたいコメント本当に感謝です!!!
そしてまずはツイッターでもお話ししたとおり銀の力の説明部分がなかったのは俺の完全なミスで、色々削ったり足したりしてる間に消してしまってました!!マジでご指摘頂いて感謝です!!!
冒頭で追記しておきましたが、この銀の力そのものが奏汰がちゃんと今まで自分が周囲に対してやったこと、やってきたこと、成したことやされたこと、そういった今までの経験から目を逸らさない、それら全てを受け止める覚悟があって初めて発動できる力になります。なのでパワーが無限に上昇したりする能力そのものは元気玉のような効果ではなく、銀を発動した奏汰自身のチートです!!やべえ!!!
そしてここ思いっきり奏汰を主人公であると定義して書いてますが、ご指摘のとおり奏汰はここで主人公ではあっても静流さんの救済者にはなれていません。俺は世界を崩壊から救うことと一人の人間と理解し合うこと、その難しさに差はないと考えていて、特に奏汰のようにすでに物理的な力をもっている者にとっては尚更そうだろうという考えです。むしろ奏汰にとっては、静流さんと理解し合うことの方が世界を救うことより難しい、そのくらいのつもりで書いてます。
なので奏汰は諦めてませんが、今の奏汰では静流さんの武力を消し飛ばすことくらいしかできず、奏汰自身も一度も静流さんを救うとは言わないように気をつけてます。逆に静流さんの方からは勇者もみんなも救えるか?って問うてきてるわけで、この時点で奏汰も自分が静流さんを止めることはできても救うことは難しいと理解してるという解釈です。
じゃあどうすんのかってのは次回で!!!!
はっきりいってここまで引っ張って決着つかないってのはどうかと思ったんですが、この部分は割と本作のテーマなのでもうしっかり丁寧に書きます!!いつもそんな俺の好き勝手をご覧下さりありがとうございます!!次回も頑張ります!!!!
勇者って、勇気ある行動を取る者と言う一面と、信念と言う名の『エゴ』を通し切れる精神的な勇気があるからこそ、勇者たらしめる事が出来るのかもしれませんね。
自分にとっては正義であっても、他人にとっては悪に成り得る事も多々あると思いますしね。
……っと成ると、後はエゴとエゴのぶつかり合い!!
どちらのエゴが、相手を上回れるかが鍵になりそうですね♪
(*'ω'*)b
作者からの返信
うごごーーー!書店さんこんばんは!!!今日もご覧下さりありがとうございます!!超感謝です!!!!
仰るとおりで、勇者って敵からしたらむっちゃ厄介だし面倒な相手だと思うんですよね。いくら倒しても粘ってくるし、頑固だし、信念強固だし、しかも強いし!!
なので今回はそういう勇者の負の側面というか、面倒な部分もせっかく勇者が敵なので出していこうと思い、初っぱなの静流さんはむっちゃ粘ってくるようにしました!!そういうことです!!!