14 とある姉妹の会話
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誰もが寝静まった夜。
ガルバディア城下街の外。郊外にある、とある古びた塔にて。
そこに魔人族の姉妹の住処があった。
住処には最近失踪したという男たちがたくさん拘束されていた。
そんな中の男の一人に手をかざし、精気を吸いだしている姉を、妹は冷めた目で見ていた。
「ふにゃ~、やっぱり若い精気はうまいにゃ~」
「姉さん、また捕まえてきたの?」
「そうにゃ~、最近お腹が減りまくっててたいへんだにゃ~」
「あのね、姉さん。捕まえるのは構わないけど、ここ最近頻繁じゃない?」
「そうかにゃ? でもみゃーもお腹が減りまくってて我慢が出来ないのにゃ~」
「我慢が出来ないのなら仕方がないけど、でも少し自重しないと、足が付くわよ? ただでさえ都市には最近噂になっているんだから」
「大丈夫、大丈夫にゃ~。雄の一人や二人いなくなっても大したことないにゃ~」
「いやいや、大した事になっているから都市では噂になってるのよ? 兵士まで動いたら流石にやってられなくなるわよ?」
「大丈夫にゃ~。あいつら馬鹿だからみゃーがやったなんて気付くわけないにゃ~」
「……この姉は、なんでそんな根拠のない自信を持ってるんだか」
「それに~、やっとみゃーの運命の雄を見つからから~、たぶんこれで最後にするにゃ~」
「運命の雄?」
「そうにゃ~、ビンビンしてて、ふわふわしてて、そしてビクッとしたにゃ~! とにかくみゃーの運命の雄だにゃ~」
「そうなの? それはとんだ運命の雄ね」
「そうにゃ~。みゃーの初めてを捧げても良いってくらい、とっても素敵な雄だったにゃ~」
「それは良かったわね。とにかく下手なことはしないでね」
「わかってるにゃ~。みゃーは運命の雄にアタックするにゃ~」
「(また勢いに任せているわけじゃないわよね?)」
そんな姉妹の仲睦まじい? 会話をしている中、外はだんだんと夜の闇が深まりつつあった。
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