第11話

「「それで?どこに行くつもりなんだ?呪虫とやらが生息しているところか?」」


ひとまず怒りを飲み込み、クソ女に今後の予定を聞く


『そうねぇ、あれは生息地が定まった場所には無いから面倒なのよね。竜は面倒だし。それを考えるとやっぱり人かしらね』


「「人か...」」


『ええ。私に呪いをかけたやつのうちの1人を食ってもらうわ。』


「「マリーに呪いをかけた奴ってのは複数いるのか?」」


『当たり前でしょう。この私がたかだか1人の呪術師に手こずるわけないでしょう。聖国の精鋭である三聖の奇跡で持ってはじめて私を呪うことが出来たのだから。さすがに怨霊の魂を使ってくるとは思わなかったけれど...』


「「奇跡で呪うってどういうことだよ?いや、何したらそんな恨まれるんだよ?!」」


『呪いも奇跡の一種なのよ。あいつらは恨んでるんじゃなくて妬んでいるのよ。自分たちに出来ないからって。嫉妬って醜いわよねぇ。』


いまいち奇跡というものが分からない。創作物の知識で言うなら神の力を借りて回復魔法とかしてそうなイメージだが。


「「なあ、奇跡ってのはどういうものなんだ?」」


『神に祈って、色んな事象を起こすことよ』


「「随分とアバウトだな」」


『奴らの認識はそんなものと言うことよ。』


なるほど、あまり研究されたりはしてないらしい


「「話を戻すが、その標的はどんなやつなんだ?」」


『そんなに警戒しなくても良いわ。どうせもう死に体よ。夜のうちに忍び込んで手早く殺しましょう。』


三聖とやらが死に体ってタイミングよすぎじゃないか?

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