第3話

「「はあ、はあ、ふう。」」


落ち着いてきた。目の前には小屋と泉があり、しばらくはここに隠れよう。


「「しかしどうなってんだ?異形だの邪神だの。いくら裸で禿げた男だからって、、、」」


いくらなんでもおかしい。世の中はこんなにも禿げに厳しい世界だっただろうか。今になって神様の最後の言葉が蘇る。


「ふふ、だなんて誰も言ってないのだけれどね、君の次の生に多からんことをー」


人じゃない?しかも辛って。えっじゃああのショタ邪神なの??え?

落ち着こう。じゃあ何?えっ?自分が何かわからんって怖くね?無理無理、全然落ち着けないわ。

そうだ、1回顔を確認しよう。泉に反射して見れるはずだ。

フラフラとした足取りで泉に近づく。どうか人であってくれ。欲を言うなら禿を打ち消せるほどのイケメンであってくれ!


そこに映ったのは、真っ白な肌に高めで整った鼻、何の変哲もない耳に、縫われた口元、そして真っ赤であでやかさすらある唇とホワイトニングでもしたのかというほど真っ白の歯、人でいうところの口が目の代わりのごとくに二つくっついている。

ああ、なるほどこれは異形だ。顔面のパーツがまともなら結構美形だったのに!!


なんて極めて冷静な?自己評価をし、残念だと結論を下すか下さないかといったところで傷つき疲れた俺は気を失った。

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