第6話 最強ドラゴンに遭遇でドキドキ!

薄暗い道を進むと、広い空間に出た。


「ここは一体……」


辺りを見回すと、何かが光っていた。

よく見るとそれは水晶だった。


「綺麗……」


思わず見惚れてしまった。

すると、どこからか声が聞こえてきた。


『我が眠りを妨げる者は誰だ』


「!?」


驚いて後ずさる。


「だ、誰かいるの?」


恐る恐る尋ねてみると返事が来た。


『貴様は人間か?』

「そ、そうだけど」

『なぜここに来た』

「薬草を取りに来ただけ」


正直に答えると声は笑った。


『嘘を付くな』


姿を現したるは恐ろしき姿のドラゴン。


「ひっ!」


あまりの迫力に腰が抜けそうになった。

それでも必死に立ち上がって言った。


「ほ、ほんとうだよ。薬草を集めに来たの」

『ほう。ならば見せてもらおうか』

「こ、これだよ」


震えながら差し出すと、ドラゴンは薬草を食べた。


「あ、食べちゃダメだよ」


私の言葉を無視して全部食べると、今度は私に視線を向けた。


『お前の魂を寄越せ!』

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


ガキイン!


咄嵯に身をかわすと、目の前にはサラさんの背中があった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る