第14話

キミヲ創造スル。


主人は娘と前世から抜け出しつつ今世での生き方を創造した。

レールを引いたわけではない。ただ、これだけは挑戦してみようと決めただけ。


そして、かつてのひとりの母親。そして今世でも愛する人と結婚し、子宝に恵まれた私は、それだけで生命をお腹の中で育て、二人が悩んだ時には力になってきたつもりだ。


あれから、主人も車の普通車免許を取ったが、さすが器用貧乏。だが、あまり乗らないのでこのままだとペーパードライバーになりそうだ。


天華はキツい職場で日夜園児たちの安否確認に参加するように幼稚園児送迎バスの運転手をしている。絶対に守りたいものがあれば悪い気なんて起きないしより慎重になる。これも天職らしい。女性ができる時代なのね。


さて、私が創造しているのはホームセンターなんかで売っている便利グッズの紹介用というか、パッケージデザインだ。けして創造したりはしていない。あの二人は見事、自分の過去から生き方を創造したけれど。


でも、そんな二人を生み出したのは創造したのは、私かしら?私自身変わった。可能ならば、もう一人、子供が欲しい、と考えているのだ。なぜなんだろう。きっと、そういう性分なのだろう。天華にきょうだいを。もう、無理かな。若くして妊娠して、出産してからバリキャリ派だったのだが。


いろんな人生がある。語りきれていない。それでも、また会う日まで。

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キミヲ創造スル。 明鏡止水 @miuraharuma30

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