「ニコルお嬢様、お庭の会場の準備が出来ました。お着替えをいたしましょう。」

ちょうど料理が出来たところで、

侍女のマリアがお知らせに来てくれた。

この屋敷は、侍従のみんなもキラキラしている。マリアは名前のとおり、癒し系の聖母のような美女である。

「ありがとう！いま行くわ！」

わたしはそう言って、キッチンの踏み台から降りる。

あとは厨房のみなさんがお料理を運んでくれて、そのあとパーティーに合流してくれる予定だ。

いつもリクエストに応えてくれてるから、

今日は思う存分に食べ散らかして欲しい。

『うん！パーティー会場の準備はバッチリだね！』

その後、庭に行く前にドレスに着替え、

軽く着飾ってもらった。

たくさん食べたいから、今日はふんわりとしたレモン色のシフォンドレスだ。

「今日はとびきりかわいいね！ニコルお嬢様？」

わたしは天国の"ニコルお嬢様"にも届くように、鏡に向かってそう呟いた。

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