第13話 不健康

ポテンシャルには大満足だが……


―――ただひとつ。不満がある。


体が弱すぎる。

体力無さすぎる。

すぐつかれる。

細すぎる胃が小さすぎる。


これだけどうにかしたい所存である。

おいしいものをたくさん食べたいし、

いろんなところに行ってみたいし。

ツヤ肌さんになりたいし。


―――それに、それにっ


会社もバイトもない。

これなら長年の夢を今世では叶えられるかもしれない!


「せっかく忙殺の日々から解放されたんだから…楽しむしかない。ぜっっったいにスローライフを満喫する!そのためにもまずは健康になる!」


そう固く決心して「オー!」と拳を突き上げたわたしだったが、肝心な体が追いつかず。


ゴホッ...ヴ...ゲホッゴホッゴホォォオ!


バタンッ…


(咳き込んだだけで倒れたよこの体…)


また倒れたのだった。

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