第12話 美少女

さてさて、またしても1週間が経ち、

こちらの世界に来て2週間が過ぎていた。


一時期チート能力がないことに対して自暴自棄になっていたものの、

よくよく考えると良い事づくめかもしれない。


まず、元々の魔力量の個人差はあるものの、成長と努力によって魔力は増えるので

ある程度までは伸ばすことができそうなこと。


それに過分な力もなく

普通に過ごしていれば、

魔物を倒したり国を救う必要もなさそうだ。


そしてうちは、伯爵家でなかなかの地位である。

潤沢なお貴族様であり、

周りはみんな目の保養になる美丈夫集団。

しかもやさしい…


どれほど大切にされてきたのかが、

ニコルの記憶からもよく伝わってくる。


そして何より、

わたしはとてつもなく美少女だ!


自分だけど自分じゃないから自分で言ってしまう。

一日中鏡を見ていても苦痛では無い。


美しく透き通るようなプラチナブロンドに、

蜂蜜の飴玉みたいに綺麗な目、

顔もちっちゃい。パーツがいちいち良い。

いまは青白くていかにも不健康そうだが、

憂い気で上品なオーラが漂っている。


これは前世の知識を活かして健康を目指すことで、ものすごく美女になれるはず!

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