第8話 起きた

あまりの突然の出来事に声が出ず

全員が口をパクパクさせる。


『『『え、えぇぇ……』』』


この突然の出来事には、皆ドン引きである。

つい先程まで焦燥感に駆られていたが

目の前には元気に飛び起きたニコルがいる。


生きていた。

とりあえず生きていて嬉しいけど

気になる事がありすぎた。


『あんなに俊敏な動き、初めて見たぞ!』

『お嬢様の大きい声初めて聞いた…』

『"やばい"ってなに?』

『"バイト"ってなに?』


シーンと静まり返った部屋の中で

全員がお互いに顔を見合せ

「?」と、首を捻った。



―――この時、サラは思った。



『夢であれ。』

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