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「それでは、まずは一緒にダンスを踊るパートナーを組んでみましょう。レッツ、スタート」


遠藤先生が指ならしをしたことを合図にはじまった。


お嬢様科のみんなはあまり自分から積極的には動こうとしなかった。


「キミ、Aランクの矢代果歩さんだよね?僕もAランクの御堂行成って言うんだけど、一緒にどうかな」


執事が手を差し出すと果歩ちゃんは「光栄です」と言ってその手をとった。


ダンスのパートナーはあっという間に出来ていく。


「パートナーが決まった人から一緒に踊ってみてください」


どうしよう……。Dランクの人だったら、私と組んでくれるかな?


もともと私、EランクじゃなくてDランクだったわけだし……!


お嬢様の方から動いているのは見たことないけど、ええい!もう自分から行くしかない!



「あ、あの……!Dランクの執事の吉村五郎さんですよね?」


少し小太りの吉村くん。顔はお世辞にもカッコイイと言えないけれど、優しそうな顔してるし……。


「私と一緒に踊ってくれませんか?」


お願い……手をとって。

願うように目をつぶる。


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