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私たちがそのイスに座ると、執事たちは私たちの目の前に移動をする。


「それでは今から自己紹介をはじめます。まずは執事科Sランク執事、櫻井紫苑」

「はい」


最初に立ち上がったのは、紫苑くんだった。

紫苑くんってSランクなの!?


いや、そんな雰囲気は出てたけど……私、すごい人と話しちゃったんだなぁ。


「紫苑様カッコイイ~」

「あの人が執事になってくれたら幸せでしょうね」


うっとりと甘いため息をつきながら紫苑くんを眺めるお嬢様たち。


「さすが白のナイトだわ」


白のナイト……?

そんな風に呼ばれているの?


「カッコイイ~!」


「櫻井紫苑。趣味は読書で好きな食べ物は大福です。お嬢様の笑顔を守るべく、使え尽くします。どうぞお見知りおきを……」


ニコッと私たちに笑って見せる。

すると、お嬢様科の方から黄色い悲鳴が上がった。


「きゃあああああ」

「素敵……」


こういう少女漫画で見るような執事って本当にいるんだなぁ。


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