Sランク執事

17



それから午後の授業がはじまった。


「今から執事科の皆様と対面してもらい、お互いに自己紹介をしてもらいます。将来の執事をここから選ぶのですから、この時間を大事にしてください」


執事科のメンバーと対面かぁ……。

どんな人がいるんだろう?


紫苑くんみたいにカッコイイ人がたくさんいたりして……。


将来、ずっと側に仕えてくれる人をここで選ぶってすごく大事なことだ。


ドキドキしながら、ホールに向かう。


先生が扉を開き、中へ入っていくと、テイルコートを着た執事たちがずらりと並び深く頭を下げて言った。


「お帰りなさいませ、お嬢様」


うわぁ……すごい。

みんなカッコイイ。


執事が着る制服に、姿勢正しく出迎えてくれる姿。

執事たちはそれぞれ私たちの座るイスを速やかに引いてくれた。


まるでお嬢様になったような気持ちだ。

あ、お嬢様なんだけど……。


なんだか緊張しちゃう……。

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