11
二階堂さんは床に落とした大福を踏んでしまい、後ろに尻餅をついてしまった。
「きゃあっ!」
倒れ込んだ時、ちょうど担任の先生が教室に入ってくる。
「今の叫び声は何事ですか?」
先生が私たちに尋ねた瞬間、二階堂さんは手で顔を覆った。
「……っ、。赤坂さんに突き飛ばされたんです……」
鼻をすすりながら、泣いているかのように声を詰まらせる。
ちょっ、さっきまであんなに意地悪なこと言ってたのに!
「家の和菓子を宣伝したいってみんなに押し付けてきて、みんな困ってるって伝えたら急にキレて、和菓子をなげつけてきて……」
「ち、違います!私は押し付けたりしていません」
「じゃあこの和菓子はなんですか?」
「それは……」
反論したかったけれど、先生の目は明らかに私を疑っていた。
説明することも出来ず、クラスの人もみんな私から目を逸らすだけ。
「赤坂凛音さん。お嬢様としてあるまじき姿ですよ!あなたはEランクに降格です!」
「えっ!」
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