第18話

 まえがき

 残酷描写あり、気を付けて。

 内容を軽く言うと、手だけとなった少女は魔物に食べられたからであり、その魔物は和葉がボコしたよ。

 和葉は心に深い傷を負ったよ!

 以上だよ。

 これからも本作をよろしくお願いしますなんだよ……こんなこと書いたけど所詮は高校生が書いた文字列でしかないし、そんなひどく残酷描写じゃないと思う。

 一応の保険程度として読み流してもらって、本編の方よろしくお願いします。




 ■■■■■




 和葉が繋いでいたはずの少女。

 

「……おねぇ……かァ」


「……え?」

 

 和葉の手を力強く握っていたその右手は力無く垂れ下がり、壊れた水道のようにただ、赤い液体を流し続けている。


「……がふっ」


 ゆっくりと、和葉が後ろを振り返る。

 

「がふっ。がつ……がぅ」


 一体いつから居たのだろうか?

 和葉が後ろを振り返ると、何の気配もなく和葉のすぐ後ろに立っていた一体の魔物。

 そんな魔物の口を見てみると、口から何か赤黒いものをはみ出し、その髪を真っ赤に染めて瞳に輝きを失っている少女の首がはみ出していた。


「……がちゅ」

 

 魔物は少女の顔を容赦なく噛み砕き、その衝撃のせいか……少女の可愛らしい顔から瞳がこぼれ落ち、和葉の足元にまで転がってくる。


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああッ!!!」

 

 呆然とその様を眺めていた和葉は魔物が少女の全てを咀嚼し終え、地面へと徐々に沈んでいく様を見て飛び起きたかのように急に体を震わせ、地面を蹴る。


「逃げるなぁッ!!!」

 

 和葉は武器も取り出さずに魔物との距離を詰め、拳を振るう。


「かぶっ!?」

 

 強力な和葉の拳は地面に沈みつつあった魔物を地面ごと掘り上げるように吹き飛ばし、魔物の体を地面へと転がせる。


「……ッ!」

 

 一瞬にして吹き飛んだ魔物との距離を詰めた和葉は地面を転がる魔物の頭を蹴り飛ばし、その首を吹き飛ばす。


「……え?」


 だがしかし。


「………ッ!!!」

 

 少女の体はまだ消化されるどころか胃の中にまで到達していなかったのか、魔物の頭を蹴り飛ばした拍子に少女だったと思われる肉の残骸が飛び散る。

 脳、血肉、骨、臓器、舌、足、腕、瞳、血の付いた女児ものの服や靴。

 ありとあらゆる少女の残骸が魔物の肉と共にその場に散らばって地面にべったりとこびりつく。


「オェ、オェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ」


 和葉はその場で崩れ落ち、涙目になりながら胃の中の物をぶちまける。


「ゲェエエエエ」


 しばらくの間、和葉はその場から離れることが出来なかったのであった。

 

 

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