君の好き

北風 鏡

第1話完結

「お待たせ~!待った?」


『全然待ってないよ。いこっか♪』


彼女は私の一番の親友で幼馴染。


生まれた時からずっと一緒だった。


同じ病院、同じ日付、同じ時間に生まれて


家は隣、母親も親友同士


必然的に私たちは仲良くなるわけで…


「今日はどこに行くの?」


『まずはご飯かな~何食べる?』


「ん~…お寿司!好きでしょ?」


『ははっ!そこは自分の好きなもの選ぼうよ(笑)』


この子のこういうところが好きだ…恋愛的な意味で。


「いつも私の好きなとこに行ってるじゃん!そういうとこも好きだけどね!」


この子の”好き”と私の”好き”は違う。


何かの間違いで私と同じ”好き”になってくれないかな。


『可愛いな~!私が男だったら絶対彼女にするのに~!』


「私レイだったら喜んで付き合っちゃう~(笑)」


『ほんと~?なら付き合っちゃう?(笑)』


冗談交じりに聞いてみる。


「うん。」


『…え?あれ、これ、じょ、冗談だよね?』


「え?本気だよ?」


『よ、よろしくお願いします?』


「なにそれ~(笑)レイから言ったんじゃん(笑)」


なんと冗談半分で告白したら好きな人と付き合えちゃいました(?)


「さて、無事に付き合えたことですし、デート再開しますか!」


彼女が手を繋いでくる。


『え、ほんとに?ほんとの本気で?付き合えるの?』


「これからよろしくね♪ 愛しの彼女さん♪」


神様…こんな事ってあり得るんですか?


人生で一番神様に感謝した日である。


-fin-




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

君の好き 北風 鏡 @kita_kaze_

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ