第7話 洗濯機

リュウも段々と大きくなってきました。

生後4ヶ月くらいでしょうか?


当時、私は量販店で働いていました。

自転車で通勤できる距離にお店があったので、会社の制服を着て毎日通勤していました。


休みは平日でした。

そんなある日の休みの日の出来事です。


私は溜まった洗濯物を洗濯機で洗濯していました。

当時、洗濯機は二層式の洗濯機で、外には置けず、4畳半のキッチンに置いて洗濯していました。


洗濯機用の蛇口は玄関を出ると直ぐの所にあり、ちょっと長いホースを買ってきて、そこから蛇口にホースを付けて、洗濯機と繋ぎ、洗濯をしていました。


リュウが外に出てしまわない様に、内側からチェーンを付けていました。

リュウは洗濯機の脱水機の蓋の上にちょこんと座り、洗濯物がぐるぐる回るのを目で追って見ていました。


その姿がとても可愛くて、思わず「リュウ、洗濯機が面白いの?」と話しかけました。

そうするとリュウは「面白いにゃぁ~!」とでも言っているように鳴くのでした。


私は、キッチンで他の洗い物を始めました。

その時でした。


いきなり、バシャ!!!

ドタッ!!


っと言う音がして、私が振り返るとリュウが体を半分ずぶ濡れになって、キッチンの床で体を舐めていました。

私は直ぐに何が起こったのか分かりませんでした。


暫くして、やっと分かりました。

リュウは洗濯機の中で回っている洗濯物を目で追っているうちに、洗濯機の中に落ちたのです!!


私は思わず爆笑してしまいました!!

「リュウ、洗濯機の中に落ちたのー?」


私は笑いを抑えることができませんでした。


そうリュウに話すと「ほっといてよ!!」と言うような顔をして、一生懸命体を舐めています。

相当恥ずかしかったのでしょうね。


リュウは丁度、洗濯のすすぎの時に落ちたので、洗濯洗剤は体には付きませんでした。

もし、付いていたら、お風呂に入れなくてはなりません。


リュウはその後、洗濯機には乗らなくなりました。

その後、洗濯機は全自動に買い換える事となり、二度とリュウは洗濯機の中には落ちる事はなくなりました。


リュウのおかしなお話はまだまだ続くのです。


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