第316話 ⑩カバンにいつでもついていた防犯ブザー
※315話を直前に投稿しております。
そちらを先に読んでいない場合は315話からお読みください。
じゅぽっじゅぼじゅるるっ
豪田のものをしゃぶりながら村繁のものを手で扱く。
豪田のものは少し皮を被っていて口の中でめくれてイヤな味がした。
「おお、流石はヒナだな。めちゃくちゃ気持ちよくてすぐイッちまいそうだ。舌で皮を剥いてくれよ」
仕方なく唇と舌を使って皮を剥いてやる。不潔な臭いと味が鼻から抜けてくる。こんな刺激を昔の自分が楽しんでいたのが信じられない。恭はいつでもすごく綺麗にしてくれていたし。
「おい、そろそろ交代してくれ。手コキもいいけどやっぱり俺も口でイキたいし」
そう言いながらも私の胸を揉むのを止めない村繁。
じゅぽっ
豪田のものを口から出して愛おしそうな顔をして握って見せる。左手で自分の唾液が付いたものを扱きながら右手で玉の方を優しく握ってみせる。
「じゃあ次はこっちをしゃぶってあげるから……」
そう言いながら村繁のものを口に含んだ瞬間、思いっきり喰い千切る勢いで噛みついた。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁッ」
凄い悲鳴が上がった瞬間、右手の親指を握りこむようにして豪田の睾丸を潰してやる。同時に左手で陰茎を折るように力を入れる。いやな音がして変な角度に折れる。
「うがぁぁぁぁっ」
ペッ……
血が混じって最悪な味がする口の中の唾液を吐き捨てる。股間を押さえるようにしてうずくまっている二人の肛門と睾丸の間にトーキックをそれぞれ一発蹴り込んで素早くスカートを履いてニットのベストだけを身に着ける。
自分のカバンにいつでもついていた防犯ブザー(ずっと昔に陽菜だった頃の私が恭から貰ったものらしい)の紐を引いてブザーを鳴らすと保健室の扉を開いて思いっきり叫ぶ。
「助けてぇぇぇぇぇぇっ! 男子に犯されるぅぅぅぅぅっ!」
それから先は大騒ぎだった。体育教師がやって来てちんぽ丸出しで悶絶したまま動かない豪田と村繁を拘束。その後やってきた警察に不同意性交等罪の現行犯として連れて行かれた。
一旦保健室で休んでいた私のところに警察の生活安全課の女刑事さんがやって来て事情聴取されて、強姦の他に村繁のスマホに私との性交の映像が残っていることを告げ、児童ポルノの単純所持に当たることを告げた。あ、この時に事情聴取に来たのがまさかの谷垣先生の親友という水元刑事だった。
水元刑事に事情を聞かれていると引き戸のドアが思いっきりバンっと音がするほど大きな音を立てて開いてお母さんが飛び込んできた。そのままギュゥって抱きしめられる。お母さんそんなに強く抱きしめられたら痛いよ……
お母さんは保健室の橋口先生から連絡を受けてとるものもとりあえず駆けつけてくれたらしい。
「ヒナちゃん怖かったね。大丈夫? 大丈夫なわけないよね。お家に帰ろう。無理なんてしなくていいから」
お母さんの涙交じりの声を聞いていると張り詰めていた糸が切れてしまったのか。私もわんわん声を上げて泣いてしまった。
それまで気丈に説明していた私の豹変に水元刑事は驚いていたが、すっと席を外して私たちをそっとしてくれた。
後から判明したのだが、あの2人は私のことをよく思っていなかったサッカー部の女子マネージャーから私が保健室登校で学校に復帰をしていることを聞いて今回の計画を思いついたらしい。
豪田の後輩のラグビー部員を2人を体育のサッカーの時間に衝突させて怪我をしたふりをさせ保健室に私一人にする作戦だった。
すでに3年生が自由登校になっているこの時期にあえて高校に出てきた豪田と村繁は私を襲ってこれから先も自由に性欲処理に使えるように動画などを使って脅迫するつもりだったらしい。変なマンガを読んで妄想じみた夢でも見たのだろうか。
2人は病院に搬送されて村繁は犬歯で噛んだ部分の陰茎がちぎれかけていて、豪田にいたっては片方の睾丸は完全につぶれていて陰茎に関しては海綿体を包む白膜が破れて完全に折れてしまったらしい。
2人とも手術されているが停学になっているので少なくとも高校の卒業式に出ることは出来なさそうだ。
というか停学中に卒業式とか自業自得としか言いようがない。大人しく卒業していればよかったものを欲を出したばかりに人生を台無しにしてしまい進学や就職も取り消しになった。
その上、スマホの録画から学内であの2人に襲われて脅された他の女子数人の存在が明るみに出た。通信履歴やラインのメッセージからそれが部の2年生も含む他のメンバーも加担していたということで、サッカー部とラグビー部は大量の停学者を出し当面の間の部活動禁止、対外試合1年間禁止と言う処分になった。
新入生が1か月ちょっと後に入ってくる時期であることを考えるとどちらもほぼ廃部になること確定だろう。
私に関しては正当防衛が認められたが最後のキックに関しては過剰防衛と注意された。あの一撃を入れた部位は会陰のツボというかなり敏感な部分らしくあの2人は完全にオーバーキルで悶絶して意識を失っていたらしい。蹴りを入れてすぐに逃げたから気付かなかった。
数日間休んで保健室に戻った私に会いに来たのは意外な人物だった。私の天敵とでもいうべき風紀員の小烏ひよりが訪ねて来たのだ。
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ヒナの物語の第10話となります。9話と10話をほぼ同時投稿していますので9話(316話)からお読みください。
ヒナアフターは本編10話に続く物語ですのでヒナがしてきたことに関しては報いも存在します。そんな話なのですが長くなりすぎるうえに9話で切るとイヤな気分で1日お待たせすることになるため同時投稿となりました。ご了承ください。
(ゲスキャラ書くの楽しくないし疲れる。少なくともこの物語ではもう出しません)
ヒナはいろいろと覚悟しているので相手に屈することはありませんでしたし文字通り撃退しましたが、やはり男の力と女性の力ではなかなか抵抗は難しいです。
本当に性的な暴行は卑劣な犯罪だと思います。
そんな中で訪ねて来たこちらの世界の小烏ひよりはなにを思うのでしょうか。
評価で☆☆☆をいただけると助かります。☆が増えると多くの読者の目に触れます。
特にヒナアフターは魂込めて書いたので一人でも多くの読者に届いて欲しいです。
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