これくらいの展開は当然……彼女はこの世界でひとりぼっちであるという事実に本質的に向き合わなくては行けない時が来た今、現時点で寄り添ってくれる人が家族以外にいず、その家族は彼女の状況を全く理解していない。
まさにこの事実だけで無間地獄だと思います。自らがエイリアンであるとしか認識できなくなって仕舞えば、彼女の生きる力は失われてしまう可能性が高いのですから。
外国で暮らす人の多くは年を経るごとにこの感覚に苛まれる人が多いです。家に閉じ込められた奥さんたちがたびたび鬱病その他の致命的な精神疾患を得ます。酷いもんですからね実際。文化が違うことから人格を否定されることもしょっちゅうです。
ここからヒナが自分の置かれた立場にどう向き合い、どう立ち向かっていくのか、楽しみにしております。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
本当にとてつもなく厳しい道ですよね。
彼女が家族に自分の状況を話せるようになるのはどのくらいかかるでしょうか。
それこそ陽菜と恭介も半分偶然の失言から一気に正体ばれしましたが、現状では恭介を失ったことの方が大きくてそのこと自体に彼女は思い至りません。
文化の違いをどう着陸していくか……それもこの物語の課題ですね。
恭介がこちらの世界にいなくなっているのは彼女にとって非常にきついです。
編集済
こうしてみると恭介の優しさが裏目に出たみたいで切ないですね。
極端な心配が、逆に腫物に触れるような扱いみたいに感じたんでしょうね……。
障害者の人が極端にアレコレ気を遣われるのを嫌うのと同じだったのかな……恭介にはそんな気は毛頭なさそうなのに。
でもこちらのヒナも前を向き始めてくれてよかったです。しかし可哀想……。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
裏目というか大切にされる理由が「陽菜の体だから」と思い込んじゃた部分があって「ヒナだから大切」と恭介が思っていることに気付けませんでした。
中学時代のすれ違いでボタンを掛け違ったままで2人が付き合っていた感じですね。
恭介の気遣いを貞操逆転世界の陽菜は非常に素直に受け入れることが出来ています。これがすれ違っていない状況なので、ヒナと恭介は一度どこかでぶつかってでもきちんと向き合う必要がありました。
(恭介の気遣い自体はヒナの体にも必要なものでしたから)
実は西田先輩がペンダントを車道に投げていなければ、恭介はヒナとやり直していた可能性が高いんです。すれ違いを解消するまでぶつかり合って再構築するチャンスでした。
もうその可能性は失われた後ですけど……