第二部 四章 夏の写真撮影旅行は水着がいっぱい
第274話 こんな秘密をみなもさん相手に知ることになる
陽菜にスッキリさせて貰ったので朝の目覚めがスッキリかというと男には朝勃ちという現象があったりする。
いつもは朝からランニングに行って昇華させるんだけど、昨日までの旅行の疲れがあるし陽菜も同人誌で疲れているだろうからと今日はランニングもお休みだった。
陽菜も俺もパジャマも着ないままで陽菜を抱きしめて眠っていたので想像以上にガチガチになっていて無意識で陽菜の背中にこすりつけていたらしい。
目覚めると陽菜が耳まで真っ赤になってプルプルしていた。胸とか思いきりわしづかみにしちゃってるし。本当にごめん。
慌てて陽菜から手を離して解放する。
「あっ……ンッ」
陽菜が色っぽい吐息を漏らす。はい、この時点で朝勃ちではなくなりました。
「今は俺のを舐めちゃダメだよ。綺麗に洗ってない状態だから」
エアコンで少し涼しい部屋の中で大きくなったものを陽菜に手で気持ちよくして貰う。
「ああ、恭介くんのすごくビクビクしてる」
興味深く観察している陽菜の手で朝からスッキリさせて貰ってティッシュで
「ありがとう陽菜。すごく気持ち良かったよ。上手になったね」(なでなで)
「えへへ……そうかな? 恭介くんのおちんちんは正直だから気持ちいいところがすぐに分かっちゃうから。それにおちんちん見ながら恭介くんの顔見てたらもっとよく分かるし」
それが上目遣いの理由と上達のコツですか……ちょっと簡単にイカされすぎて悔しいけどまあいいや。陽菜がめっちゃ満足そうで可愛いし。あと、相変わらずおちんちんって言葉は平気で口にするよね。
そんなこんなで朝からいちゃいちゃしてから朝ご飯を食べる。今日の予定は明日からの旅行の準備なので荷物を部屋で詰めたりする。
明日は朝一に学校に集合。そこから車で移動。港から船で島に移動することになる。
陽菜はしずくたちとみんなで水着を買いに行ったみたいでみんなの水着はまだシークレット。はやく自分の目で確認したい。
ちなみにゆうきの水着だけは分かってる。俺のパソコンの購入履歴に残っている白と水色の
なにを言っている分からないかもしれないが、こっちの世界のよこしまな多々良恭介が溺れるより前にゆうきに写真旅行を約束して渡したのがそのマイクロビキニなのだ……ゆうきのやつ大丈夫かな?
かなり恥ずかしがり屋なのにあんなの着せたら泣いたりしない? いつもの競泳用の男子水着でも可愛いから俺は気にしないよ。
陽菜が荷物を詰めているが俺の方はまだホテルから宅配で送った自分の荷物が届いていないので荷造りが出来ない。カメラなんかもそこに入っちゃってるから。
「恭介くん、ごめんなさい。日焼け止めと虫よけスプレーがちょっと足りないみたい」
事前に足りないものに気付いただけよかった。今回は
陽菜用につば広の麦わら帽子は買ってきたし、日焼け止めと虫よけスプレーは日頃から使っているものを持っていく予定だったけど残量が足りないらしい。
とくに日焼け止めは水着になったら全身に塗らないといけないわけだしなぁ……もちろん俺がしっかり陽菜の体は守るから! これは俺の使命だから。水着の女の子に日焼け止めを塗りたいという男の夢を叶えるためではない。
それはそれとして、今日はもう買い物とか行かなくていいつもりだったけどちょっと駅前のデパートとドラッグストアまで行く必要がありそう。
陽菜の使っている日焼け止めは
「分かったよ陽菜。どうせ俺の荷物が届くまでもうちょっと時間があるから買い物に行ってくる。陽菜は準備を進めておいて」
そういうと出かける準備をして自分の自転車で出ることにする。
「ゴメンね。恭介くん、ありがとう。えっと……いってらっしゃいのちゅぅ」
ちゅっ
「いってきます」
陽菜にほっぺにキスして貰ってから家を出る。さて、お昼までには帰って来よう。
自転車を漕いで駅前のデパートまで……暑い。いや、暑いじゃなくて熱いだな。もう陽射しが強すぎる。
気温も高いし、明日の旅行は瀬戸内海に浮かぶ孤島なので海風で少しは涼しいかもしれないけど陽射しは厳しいだろうなぁ。氷とかたくさん用意しておいてみんなが汗をかかないように気を付けないと汗だくの水着写真になっちゃいそうな気がする。
もっともそもそもこの水着撮影旅行自体が多々良恭介がみおに勝ちたいがためにゆうきという最高の被写体を誘って写真を撮りたいという野心から始まっている。だからいまさら撮った写真をどうこうしてって話はないんだけど。
汗だくの写真になっちゃっても特に問題ないって思えばちょっと気楽かも。
明日来てくれるはずのしずくたちを思い浮かべる。今ごろ俺と陽菜についての話をしずくから他の3人にしているのだろうか? しずくからは今日の話し合いの結果は今夜にでも伝えるからと言われている。
ガチャ……駅前の駐輪場に自転車を止めてチェーンをかける。俺の自転車はクロスバイクと言われるタイプのそこそこ乗りやすい自転車だけどデザイン優先で籠がついてない。
仕方ないんで背負えるタイプのエコバッグを折りたたんで持って来てるけど背負うと背中が蒸れて暑そうだ。
デパートに入ると一気に空調の冷気で汗が引くように感じる。ああ、ひんやりして気持ちいいけど相変わらずこの一階の化粧品コーナーの雰囲気は慣れないなぁ。
男子が来ることなんて少ないし、この美人なお姉さんたちも貞操逆転女子だから肉食系だし、目立たないようにしないと。
「これ貰えますか」
陽菜の愛用の日焼け止めを指さして1万円札を出す。マジで1万円出さないといけないやつなんだよ!? 5000円札だと足りない。さちえさんもパパさんもこの辺は絶対ケチらないから。
免疫抑制剤を飲んでる陽菜が日焼けで皮膚がんとかになるくらいなら予防の日焼け止めに最高のものを準備するのは当たり前って考え方。
こういう積み重ねをするためにパパさんは単身赴任で頑張っているのだ。本当に感謝。
「あ~、多々良くん。こんなところでどうしたの?」
後ろから大人の女性に声を掛けられた。俺のことを多々良くんって呼ぶ人はそんなに多くないんだけどと思いながら振り向くとそこにいたのは水元みなも刑事だった。
明るい髪色のショートカットとピシッとしたスーツ姿がカッコイイ。酔っぱらった姿ばかり見てるから新鮮。
できる女性がお仕事してるって感じだけど刑事さんだから何かの捜査中なんだろうか?
「いや、実は明日からちさとに海に誘われてて。
最近海なんて行ってなかったから水着を新調しに休憩中に
非番とかではなく休憩中の買い物らしい……って!? 明日から海? それもちさと先生と?
ちさと先生は明日から光画部の写真撮影旅行の引率で極門島に付き添う予定なんだけど……ってことはみなもさんとも一緒に旅行に行くってこと?
「あ~、ちょうどよかった。あんまり時間ないからさ。水着を選ぶのをちょっと手伝ってよ。
明日から学生のボディーガード? しろってちさとには言われて呼ばれてるからどうせなら現役男子高生の意見も参考にしたいし」
って……その学生って俺たちです。って言うか俺にとってはあなたとちさと先生のタッグが一番貞操の危機を感じる組み合わせなんですけど!?
その後、水着売り場に連れ込まれて試着するたびに意見を聞かれるのはいいんですけど女性の水着の試着って水着のブラ側はともかく下の水着はパンツ履いたまま履くもんなんだね。
知らなかったから赤い紐ビキニの下から黒の下着が見えて二重にドキドキしちゃったよ。アニメとかだと直で履いてるようにしか見えないから女の子の更衣室でのこんな秘密をみなもさん相手に知ることになるとは思わなかった。
それにしても重ね着ってエロいなぁ……それ以前に黒下着がすでにエロいんだけど。
「に、似合ってると思います……みなもさんはスタイルもいいし鍛えられて割れてる腹筋もカッコいいです」
この世界の女性は裸を見られるのにそこまで抵抗ないのは分かるけど……俺は恥ずかしいから……って言うか更衣室での着替えをチェックっていう恋人っぽいイベントを陽菜とする前にみなもさんとすることになるなんて全く想定外だったよ。
可愛いのからきわどいのまで(一番きわどいV字の紐みたいなやつは黒いパンツに食い込んでててめちゃくちゃエロかった)さんざん試着した後で「う~ん、やっぱり最初の赤いビキニが多々良くんの反応が一番良かった気がする」って言ってそれを買って帰っていた。
本当に俺が一緒に旅行するって知らないんだろうか……それともからかわれた?
デパートを出るころには我慢汁でパンツがカピカピになっちゃっていたよ。
朝から陽菜に抜いて貰ってなかったら危なかったかもしれない暑い夏だった。
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女性の裸にあまり価値のない貞操逆転世界でエッチな水着ってどのぐらい需要があるのか分からないけど、この現実世界でも男性用の「おいおい」っていうエロ水着もあるし、発展してるってことで一つ。
オシャレしない系女子とする系女子に別れてるようにエロ水着を着て誘惑しようとする層が一定数いるのです、きっと。
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次回更新は9月11日です。
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