第255話 ヘタクソでも許してね。いっぱい練習したから

「違うよ恭介くん。今日のみおちゃんはだから。恭介くんもいろんな人の力を借りて頑張ってきたけど、私も恭介くんを気持ちよくしてあげたいからみおちゃんの力を借りるから」

 陽菜がおかしなことを言ったと思ったら、陽菜とみおの二人が着ていた制服をスルスルと脱ぎ始める。


 スカートがパサッっと音を立てて床に落ち、二人が同時に上を脱ぐとその下にはお揃いのベビードールが姿を見せた。

 陽菜がピンクでみおが赤色。二人ともギリギリの布面積の小さな紐パンを履いていて陽菜は毛が無いからギリギリでも何も見えないが、みおの方は布地の上からはみ出してしまっている。


「ちょっと待って! 二人とも何してるの!?」

 慌てて手で目を覆い後ろを振り向くと陽菜が正面に回り込んできてみおが背中から抱き着てくる。


「恭介くん、今日は私が気持ちよくしてあげるから怖がらないで」

 真っ赤な顔をした陽菜が正面から俺の顔を見上げながらしゃがみ込む。カチャカチャとベルトを外す音がする。


「恭っち……陽菜ちゃんが勇気を出してるだから応えてあげて。あーしがどうしても邪魔だったら出ていくから」

 そう言いながらもみおは俺の後ろから俺の夏服のボタンをどんどん外していく。


 あっという間にパンツ一枚にされてしまう。

 背中に当たるみおの胸の感触。ベビードールの薄絹一枚しか隔てていないので柔らかさも先っぽのクニッとした感触まですべて伝わってくる。


「恭介くん、脱がしちゃうよ。私頑張るから……いいよね?」

 懇願するような陽菜の顔に頷くしかなかった。スルスル……ちょっと引っ掛かりながら陽菜がパンツを引きずり下ろす。

 膝立ちしてる陽菜の目の前に思いっきり股間を晒してしまう。この状況に興奮を抑えることが出来ず今までで一番ガチガチじゃないかっていうほど硬くなっている。


 おずおずと手を伸ばす陽菜。握らせたことはあるが陽菜の方から握ってきたのは初めてなはずだ。

「ヘタクソでも許してね。いっぱい練習したから」

 そういうと陽菜はその可愛い唇でキスしてくれた。




 まさか陽菜にして貰えるなんて思っていなかった俺はあっという間に果ててしまった。

 陽菜が口でいっぱいに頬張った状態で放ってしまったので陽菜は涙目になっている。


「あ~、陽菜ちゃんちょっと待って。無理して飲むものじゃないから……恭っちの味はエグイだろうし。ここにペッてしな」

 そういうと陽菜の目の前にみおが自分の両手の平を差し出す。陽菜がその手の平に俺が出したものを唾液と一緒に出している。


「ケホッ……あ、ありがとうみおちゃん。す、すごい味で飲むなんて考えられなかった……」

「しょうがないって、こんなに濃くて量が多いなんてあーしも想定外。そこのコップにオレンジジュースが注いであるからとりあえず飲んで口直ししなよ」


 そう言いながらみおがうっとりした表情で俺の出したものを眺めている。冗談めかしていた疑似精液フェイクザーメンの時と違って陶然としたいやらしさを感じる表情。


 そのまま、陽菜の唾液交じりのそれを啜るように口に含むと飲み込んでしまう。自分のを飲まれたのは元の世界でヒナに飲んで貰って以来だからドキドキが止まらない。


「あ、ズルいみおちゃん。私が頑張ったのに!」

 陽菜が抗議の声を上げているがみおはそんな陽菜の口にポイッとミントの飴を投げ込んで黙らせている。

「陽菜ちゃんはこの後も恭介とキスしたいでしょ? だったらとりあえずその飴を舐めておきなよ」

 そういうとみおが俺に向きなおる。


「陽菜ちゃんに相談されてね。いつも恭っちが陽菜ちゃんのことを一方的に愛してくれてそれはそれで幸せだけど陽菜ちゃんもお返ししたいんだって言われてね。

 このみおさんが文字通り一肌脱いだってわけ……あと特濃ごちそうさま」

「みお……」

 想定外の展開に頭がついていかない。


「いつだったかあーしに向かって「なんちゃってギャルにベッドの上でも負ける気がしない」とか言ってくれちゃっていたけど、ちょっと教えただけのあーしの弟子の陽菜ちゃんにすぐにイカされちゃったね。アイスバーを5本も使って陽菜ちゃんに練習して貰ったかいがあったわ」


 プププみたいな感じで煽ってくるが、いろいろと考えてくれたのが分かるので反論する気にもならない。

 ただ、言い訳するなら陽菜が一生懸命上目遣いで頑張ってる時点で無理だから。

 「頑張ってペロペロするね」ってもうそんなの言われたら無理でしょ? 我慢できるわけないから。


「ありがとう、迷惑かけたってって言うか素直に負けを認めるよ。俺が陽菜に何もさせたがらないで独りよがりなエッチしてるのに悩んだ陽菜が相談しちゃったんだろ?

 みおにはそんな恥ずかしい格好させて頑張ってもらってごめん」

「え? 恭っちの裸と感じてる顔が見られた時点であーし的にはなんだけど」


 えっ? ああ、そうか。みおは貞操逆転世界の女の子だから俺が考えてるよりも裸を見られるのは恥ずかしくないし、俺の裸に興味津々だったわけね。

 う~ん、おあずけ感はつらいけど俺も同じシチュエーションなら女の子がエッチしてるところを見られるって思ったらラッキーって思っちゃうかも。


「流石にあーしもちょっとムラムラしてるのを通り越して濡れちゃってるけど、恭っちのそれってまだまだ元気みたいだよね。

 陽菜ちゃん、飴ちゃんは舐め終わった?」

「うん、ミント味の飴美味しかったよ」

 陽菜が頷くのでベッドで横になるように促される。


 考えてみると元の世界ではヒナと二人でいろんな体位に挑戦したりアホみたいなやり取りしたながら楽しくエッチしてたのに、陽菜とエッチする時はバカみたいに肩に力が入っていたような気がする。

 俺は陽菜が大切だと思うあまり、また陽菜の気持ちを見失っていたんだろうな。


 陽菜が俺の体に上にまたがるようにして俺の乳首に舌を這わせる。

「そうそう、男の子もそこは感じるところだからしっかりイジメてあげて」

 俺の頭を膝枕するようにみおが座る。見上げるとみおの綺麗な美乳が、見下ろすと一生懸命な陽菜がいる。


 痛いくらい硬くなってきた。

「はい陽菜ちゃん。これをつけてあげて」

 みおが陽菜にコンドームを手渡す。陽菜は封を切ると中からピンク色のフィルムを取り出し「うんしょ、うんしょ」と言いながらクルクルと取り付けている。

 つけてもらってる間もヒクヒクして、童貞みたいにイっちゃったらどうしようって思うくらいだった。


「じゃあ陽菜ちゃん跨ってあげて」

 そういうと陽菜が俺にまたがる。スルスルとベビードールの肩ひもをずらし、パンツの紐を引くとヒナの全てが俺の目の前にあらわになった。

 元の世界でヒナが他の男にまたがっていた時のイメージがほんの一瞬よぎったがその後の気持ちよさで全部が押し流されてしまった。





 そのまま、コンドームを3つも使って陽菜といろんな体位でエッチをした。繋がったまま体位を変えるスムーズなやり方とか陽菜が女性上位で動ける体位をいろいろとみおからアドバイスして貰った。

 陽菜は陽菜で今までエッチした中で一番乱れてしまって、みおの前だっていうことも忘れてすごくエッチで可愛かった。





 今はまた昨日のように部屋の床に二枚分の敷布団を敷いて三人で川の字になっている。エッチで疲れてしまった陽菜は俺の腕を枕にしてすやすや寝てしまった。

 お疲れさま、陽菜。ちょっと汗をかいている陽菜の額をタオルで拭いてあげながら陽菜の痴態を思い出してしまう。

「それ好き……ぴったりくっつけてグリグリされるの気持ちイイ。奥にそれされたらすぐまたわけわからなくなっちゃうからぁ……」

 陽菜の言葉が脳内で再生できるくらい深く深くメモリーされちゃって思い出すだけでまたちょっと硬くなってくる。


「はぁ……恭っちって本当に凄いんだね。これだけしてもまだちょっと硬くなってるみたいだし。これが貞操逆転世界の男子かぁ。それとも恭っちが異常に性欲が強いのかな」


 みおは本当に手を出してこなかった。目の前に男の体があって、多分手を出しても怒られないようなこの状況の中でしっかりと線引きして我慢してくれたらしい。

 今はみおは俺の体に抱きつくようにして横になっている。ピロートークなのか? エッチしてない相手とのピロートークって変な感じだな。


 もっともみおはモテるだろうから男に不自由しないだろうし俺なんかにこだわることなんてないだろうし……なんてことを考えていたらちょっと声に出たらしい。


 ギュゥゥッ


 みおに脇腹をつねられた。

「恭っちがどう思ってるか知らないけど、恭っちと出会ってからあーし他の男とエッチなんてしてないからね。これでも好きな男が出来たら一途なんだから。

 恭っちのこと本気で好きだからね」


 そういうと陽菜に腕枕をして動けない俺の唇にみおはキスをした。本当に軽く鳥の羽で触れるようなキス。


「恭介がこの世界に来てくれて幸せだよ。大好きだよ恭介」

 その真っ赤な顔を見たら俺の胸のドキドキは止まらなくなってしまった。

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 ちょっとした小話

「恭っち、恭っち、陽菜ちゃんの体ってどちゃくそエロくない? めちゃくちゃエロ可愛くて正直あーしにチンポついてたら恭っちから寝取ってるわ」

ビシッ(デコピンの音)

「そんなこと言うと犯すぞ! みおについてないことを思い知らす!」

「え~、望むところっていうか恭っちのデコピン痛いから……感じさせるの禁止。今メチャクチャ我慢してるんだよあーし」

「えっ……ああ、ゴメン」

「でも実際の所白い肌は綺麗だし、胸も大きくて爆乳で柔らかいしお尻もプリプリだし、それでいてお腹もそれなりに引っ込んでるし……いや、今は食べ過ぎでちょっとポコッてなっちゃってるけどそれがまたエロくない?」

「みお分かってる」

ガシッ (二人で熱い握手を交わす)

「あーしちょっとあのぷにぷにのお腹揉んでみたいんだけどいい? 今なら陽菜ちゃん寝てるし恭っちが黙ってれば揉んでも怒られないよね?」

「ズルいぞみお。俺だって揉んだことないのに」

「だったら二人で揉んじゃおうよ。今なら陽菜ちゃん寝てるんだし……ほら、こうしてモミモミって。うわっ、ヤバッこれ癖になるよ」

「いや、俺が先だから、陽菜のお腹も俺のものだから」

モミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミ


 揉み過ぎて陽菜の目が覚めて二人で正座させられてめちゃくちゃ怒られました。

 というやり取りが布団の上で繰り広げられたとかなかったとか。


 あと3日ほど毎日更新が続きます。

 次回更新は明日8月24日18時です。

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