第250話 そんな陽菜のことがたまらなく愛おしい
生徒会長選挙が終わるとすぐに夏休みがやってきた。
夏休みの最初は生徒会の引継ぎがあって忙しいらしいけど、生徒会活動なんてどうでもいいことなので副会長就任も断ったし陽菜にも断らせたから問題ない。
俺の目が届かない生徒会に陽菜が参加するのはモヤモヤするし、陽菜のために生徒会に参加するなら最初から俺が生徒会長になればよかっただけだしな。
しずくは陽菜のことを全力で守ると思うが、しょせん女の細腕だしこの世界の男があんまり女子に興味がないって言っても陽菜はこんなに可愛いのだ。世界一可愛い陽菜に危険が及んだらいけない。え? 過保護で重いって? ずっと重いって言われてたでしょ?
水泳部は部長になってしまったし、元々水泳自体を陽菜のために始めたんだし水泳を続けることに問題はない。
大会での記録なんかはどうでもいいことだけど心肺機能を鍛えてもし万が一俺の心臓を移植するようなことがあれば陽菜の胸でいつまでもきちんと動くようにしっかり鍛えておかなくてはならない。
「多々良どうしたんだ? 最近タイムもとらずに流すみたいな泳ぎ方ばかりで……ひょっとしてどこか傷めたり体調が悪いのか?」
「大丈夫ですよ。何も問題ないです。今は調整のためのスイムですから。ご自身の大会にむけて集中されてください」
ゆかり部長が大会にむけて頑張りながら最近身が入っていない俺に向かっていろいろ言ってくるがそれもどうでもいいことだから聞き流している。
暑い中を学校から歩いて陽菜の家についた。
「ただいま~、陽菜。ちゃんとクーラーのきいた部屋で涼しくしてた?」
「うん、今日の午前中は風が気持ちよかったからクーラーは付けてないよ。
ほら、お部屋の中の空気も入れ替わって気持ちがいいでしょ?」
最近はほとんど陽菜の家から学校に行き、陽菜の家に帰っている。陽菜と一緒に夏休みの宿題をして陽菜と一緒にゲームで遊び、陽菜と一緒に読書をして陽菜が一日の終わりに日記を書くのを眺めて陽菜と眠る。
朝は今まで通りランニングしているが、これは陽菜の健康と俺の心臓のメンテナンスだから。
「恭介くん、いつまでも
「はい、ちゃんと着替えを取りに帰ったり挨拶はしてるから大丈夫ですよ」
さちえさんがたまに痛々しいものを見るような顔で俺のことを見るが、さちえさんに関してはどうでもいいことではないのでそんな顔をしないで欲しい。
さちえさんが悲しむと陽菜が悲しんでしまうじゃないか。
陽菜だけがいればいいけど陽菜の幸せも大事なのだ。
俺は陽菜のことを不幸な籠の鳥にしたいなんて思っていない。
陽菜とは毎日ではないが夏休み前から何度かエッチをしている。二回目のエッチは生徒会長選挙の夜だった。
陽菜への独占欲が抑えられなくなったのだ。まさか男子へのアンケート結果であんなに陽菜の人気が出ているとは思わなかった。
元々陽菜は可愛いし、この世界の女子と違って肉食じゃないから控えめだし、剣道大会での俺への応援が可愛いという理由で人気が爆発した。
超肉食、エロ師匠という噂が陽菜のことを守っていたが、俺のそばにいて俺と手が触れるだけで真っ赤になる陽菜がそんなにスレた女の子のじゃないことは見れば誰にでも分かる話で陽菜の魅力をみんなに見つけられてしまった。
もちろんけん制して生徒会長選挙では思わぬ告白をすることになったが後悔はしていない。生徒会長選挙の結果なんてどうでもいいことだったから。
今俺の腕の下には陽菜がいる。陽菜とキスをする。深くつながるキス。
「きょ、恭介くん……あっ……」
陽菜の唇を奪い舌を絡めながら陽菜の服を脱がせていく。今日の陽菜はみおから貰ったというピンク色のベビードールを服の下に着てくれていた。
陽菜の胸の先っぽまでシースルーで透けて見えてすごくエロい。ツゥーーっと指で山を登るように山頂までなぞって摘まむと陽菜の口から甘い息が漏れる。
ピンクのベビードールよりも少しだけ濃い陽菜の色。唾液で濡らすように薄い生地の上から咥えるように甘く噛む。
必死で声を押さえる陽菜が可愛い。大きな声を出すとさちえさんに聞かれるかもと思って恥ずかしがっているのだ。部屋にはちゃんと鍵を付けたけど声が外に漏れるのまでは防げない。
だがエッチをする度に陽菜の感度は上がっていて最後にはそんなことを忘れて大きな声を出してしまう。そんな陽菜のことがたまらなく愛おしい。
薄絹をよけて直接しゃぶっていた先端が硬くなっている。陽菜は左の乳首にホクロがあることを気にしているので左の方が感じやすい。
元の世界のヒナにもあったホクロだがDNAが一緒でもホクロの位置なんて一緒になるわけじゃないから偶然の一致なんだろうか?
もちろんエッチの最中もそんな話はしないし、陽菜にはヒナとセックスした時の話はしない。
俺にとって大切なのは陽菜が一緒にいることだからそんなことはどうでもいいことだからだ。
それにそのことで陽菜が傷ついたら困る。
「ん、恭介くん……そこばっかり吸っちゃダメ」
可愛い陽菜のオネダリに舌を滑らせて谷間に降りて陽菜の胸の傷跡に舌を這わせる。傷を愛される感覚に陽菜が吐息を漏らす。そのままずっと下に……おへそのくぼみに舌を差し込む。
「あひゃんっ……ダメ、ダメだってば……変になっちゃうからぁ」
自分ももう限界だし陽菜も限界みたいだ。
指でしっかりほぐした後、コンドームを付けて愛しあう。
「んんっ……ムッ」
口を押さえて必死に声を我慢する陽菜の腕を掴んで陽菜の頭の両側で恋人繋ぎするようにして動けなくする。
感じすぎて何も考えられず泣きそうになっている陽菜の顔。この顔が見られるなら他の何もいらない。
だんだん俺の動きが大きくなっていく。
「陽菜、いつもみたいにお腹をへこませて……お願い」
初めてエッチした時に陽菜がお腹を気にして一生懸命お腹をへこませていたのだが、陽菜がお腹をへこませると締め付けがきつくなってすごく気持ちいい。
最初から気付いていたが陽菜に話したらポカポカモンスターになってしまった。
何回目かのエッチのピロートークでその話をしたら真っ赤になってずっと俺の胸をポカポカしていた。可愛すぎてその後すぐに二回戦をしちゃったけど。
陽菜の方もだいぶ俺のものを受け入れるのに慣れてきて気持ちよさを感じてきている。
そのことが嬉しい。陽菜にも俺だけがいればいいって思って貰えればそれでいいから。
愛してるよ陽菜。絶対幸せにするから。
腰の動きが早くなる。俺の限界も近い。奥まで突かれて抜き差しされるたびに陽菜の声も大きくなっていく。
「恭介くん……もうダメ、一緒に……一緒にお願い」
「陽菜っ」
スキンごしに陽菜と一緒に果てた。
「はぁはぁ……気持ちよかったよ。陽菜、愛してる。陽菜だけがいればそれでいいから」
ちゅ
俺が陽菜にキスをしてから引き抜く。コンドームがぷっくりするほど出ていた。
陽菜の頭をなでる。陽菜の顔を見ると陽菜の目から涙がこぼれて陽菜の顔に一筋の跡をつけていた。
こんなに幸せなのに陽菜が泣いている。どうして……なんで陽菜は泣いているの……
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ストレスフルな展開ですみません。
明日公開の次回から陽菜のターン! 陽菜が頑張ります。
書き換えがあったら報告します。
ストレスフルなんで明日も更新
次回更新は明日8月19日です。
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